一人一人のクライアントの要望に応えつつ、周辺環境との整合性、建築の社会的な立場の解釈をきちんと整理していくのはとても大変な作業です。やりがいがあると言えばそうなりますが、まだその職能が社会的認知されていないのも事実です。我々はもっと分かり易い言葉でクライアント、あるいは将来のクライアントに語りかける必要があるのでしょう。同時に、設計者の能力を計る共通の物差しなどもともとないですから、クライアント自身が建築の在り方をちゃんと考えて適切な行動に移す、実行力も要求されてくると思います。
四畳半程度の居場所をレベルを変えながら連続させていった狭小住宅です。坪庭を囲んで濡れ縁があり古典的なつくりですが、濡れ縁は唯一無二の居場所を提供してくれます。
南の方向に開けた眺望と、東の方向に鎮座する御神木を居場所のモチーフとして構成したほぼワンルーム的な住宅です。一体ですが、川を眺める居場所、樹木を眺める居場所、階段の居場所などが分節され用意されています。