イタリアでは、人々の生き方も住まいのあり方もさまざまです。一方、日本では人々の生き方が多様とは言い難く、「ライフスタイルの多様性」と言われる割には、住宅タイプの選択肢はそれほど多くありません。大多数の人々はディベロッパーの供給する都心のマンションや郊外の戸建て住宅に落ち着いています。
本来、住宅は人生の中で一番高価な買い物であり、自由な人生設計の場であるはずです。そこでどのように住むかは、その人の人生哲学や美意識が表現されることです。
この国にはいろいろな住宅の形式があります。夏の夜は友人知人を招き、バルコニーでフェスタ(宴会)を楽しむのがミラノやローマなど、都市の住み方。夕暮れに包まれたバルコニーで、街の家並みが薄明かりの中にほんのりと見渡せる中、おいしいワインと手作りの料理を食しながら、会話を楽しむのは最高に幸せな気分!
石づくりの町が多く、車の騒音がそのまま壁に伝わり、食事中の私たちの耳元にも伝わってきます。日本人の感覚からすれば落ち着かないと言うことになりますが、彼らは全く気にしません。むしろ、部屋の中にいるのに戸外の広場で食事をしているかのような雰囲気があり、都市に住むことの楽しさに満ちています。