大規模な機械装置を用いないで建築的な工夫によって自然エネルギーを最大限に生かすよう、建物の構造と部位自体に、パッシブソーラーを考える上で大切な三要素(集熱、蓄熱、気密断熱)を徹底的に施す家です。
軒先から新鮮な空気を取り入れ、屋根面で集熱し、ガラス付屋根集熱面でさらに空気を暖めます。棟巾いっぱいに設置してある半円形の断熱素材で出来ているダクトで暖めた空気を集め、中にファンとお湯採りコイルや補助暖房用の温水コイルが入っているハンドリングボックス(このシステムで唯一機械が入っている)に送り、ファンで床下の蓄熱コンクリートに熱を蓄熱させ、窓際から蓄熱した残りの暖かい新鮮な空気が床吹出口から出てくる仕組みです。蓄熱土間コンクリートに蓄えられた熱は、夜間徐々に室内に放熱してくるようになっています。
雨や雪や曇りの日など暖房負荷が足りない時は、補助暖房(温水によるファンコンベクター、ヒートポンプの冷暖房器、温水コイルをハンドリングボックス内で熱交換させ床下に送り窓際の床吹出口から出てくる方法など)によって、タイマーやサーモスタットの働きを借ります。夏は逆運転によって、床下の空気を誘引して換気をしながら排気するので、防暑・採涼の効果があります。春から秋までは、ハンドリングボックスの中にお湯採りコイルを組込めば、お湯採りが出来ます。この床暖房は頭寒足熱で、全室暖房を基本とするので吹抜空間にも対応でき、吹抜を介して2階の部屋にも暖気を廻すことが期待出来ます。