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住宅を計画する上で一番に大切なことはやはり「内部」のことであるが、「内部」の質を高めるために、その住宅の「外部」も十分考慮したい。そこで「外部」として、玄関、庭、外観、環境について考えてみたい。 |
| 玄関まわり |
コンパクト化された住宅の設計では、玄関部分は軽視されがちであるが、玄関まわりはできるだけ広くとりたい。玄関は、昔の農家の「土間」や町屋の「通り」のように、いろいろな作業をする場所であった。邸宅では玄関の横に3畳ぐらいの和室を備え、客をもてなしていたものもある。靴や傘を置くだけではなく、雨にぬれて帰ってきたときの対処場所であるし、自転車やペット(犬)の場所としても必要だ。外と内の境界である玄関には、魅力とスペースのゆとりを確保し、工夫やデザインをほどこしたい。 |
| 庭の計画 |
小さな敷地でも、建物が立たない部分はある。そこを庭とし、外とのふれあいの場とすれば、その住宅をより豊かなものにできる。最近では敷地を取り巻く条件が厳しくなり、南側に広く庭を残せる計画が少なくなった。居間や各個室に採光と通風を確保するため、外部をどのようにするかがプラン構成上重要になってきた。
昔の町屋では、坪庭などの小さな中庭が効果的にプランに取り込まれていた。また、西洋のコートハウス形式の住宅では、外部に壁を回し、庭を取り込んでいた。下図は、私が最近手がけた住宅の庭のスケッチである。コの字型プランとL字型プランの建物である。いずれも、多様な生活に対応できる楽しい場所として、庭を計画した。 |
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| 庭の事例1 |
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| 庭の事例2 |
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| 外観 |
住宅の外観をどのようにするかは、周辺風景との文脈のなかで考慮していきたい。内部の機能から単独で決めるのではなく、敷地周辺にはどんな通りと土地があるのか、いろいろ感じながら、外観のイメージをきめていきたい。何十年も使われるものであるから、ファッション性にとらわれず、飽きのこない、しかし新鮮な外観にしたい。擁壁の材料なども、やはりそこでよく使われているものがその地域に馴染むので、良い雰囲気をつくりだすだろう。 |
| 環境に対する姿勢 |
現在、いろいろな分野で地球環境に配慮した計画が望まれている。住宅づくりの中で環境の保護を検討していくと、イニシャルコストの上昇につながってしまう。
以前、私が設計した地下鉄大江戸線の清澄白河駅では、内部の床と壁の仕上にリサイクル材を使用し、プラットホームの壁にリサイクルアートを造った。また、現在工事中の建物では、外壁塗装に酸化チタン塗装を使っている。これは光触媒によって外壁の汚れを除去するので環境に良い。
大きな建物では今後もいろいろ環境への配慮を検討できるが、住宅では外断熱にして省エネを図ったり、庭に雨水貯留槽を設けて外部植栽散水に使って省資源化を図るのがせいぜいである。それでもコストが上がり、施主を納得させるのはたいへんである。にもかかわらず、私たちは将来を考えた環境に良い住宅づくりをめざしたい。 |
住まいの話題[41]執筆者
■石原 久三郎(いしはら きゅうざぶろう)/(有)石原計画設計 |