老夫婦にとって、孫の声や足音は許せても、嫁や婿の声や足音はなかなか許しがたいようです。音には「気になる音」と「気にならない音」があります。これは、「赤ちょうちん」の場が必要なのと同じくらい、住まいづくりで十分考慮しなければならない点です。
2世帯住宅で、寝室を上下階の同じ位置にもってきても平気と考えてしまいがちですが、それは禁物です。同じ屋根の下で暮らしていれば、時には嫁と姑との争いもあるでしょう。そんな日に、寝室が上下同じ位置では気になって仕方ありません。ストレスもたまります。
では、1階の寝室(老夫婦)の上にはどんな部屋を配置すればよいのでしょう。2階の面積に限りがあるときは、子供室か居間しかありません。生活時間を考えても子供が小さいうちなら早く寝付きますから、上が子供室でも平気かもしれません。居間を配置する場合は、部分的に畳を敷いて音を吸収します。もし2階に予備室を設けるゆとりがあるなら、それを重ねることが一番の解決策になります。それと、1階が寝室となっている2階の部屋には、発生音を少なくするため、床仕上げに畳やカーペット等の柔らかい素材を用いると効果があります。フローリングが希望なら、床材の下に防振ゴムや防振フェルトを施してもよいでしょう。
このように、家族一人一人がストレスをためず、日々の暮らしのなかで、自分の精神状態を健康に保ちバランスをとるような、そんな居心地の良い家がこれからは強く求められていくのではないでしょうか。