■住まいの話題[49]:リサイクルな住まいづくり
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私は次のようなリサイクルデザインを提唱し、自ら実践しています。企業へ提案することもあります。
  • ゴミを最小限にする(リデュース)。それを前提としてデザインすること。
  • ゴミを再使用したり(リユース)、ゴミを再資源化する(リサイクル)。それを前提としてデザインすること。
  • リサイクルされた素材や部品を使ってデザインすること。

これらのデザイン行為をまとめて「リサイクルデザイン」と呼んでいます。これは製造業やデザイナーだけの課題ではなく、誰でもどこでも実践が可能なことです。すでに皆さんもいくつか実践しているはずです。お手製の買い物袋などはその最たるもの。牛乳パックを利用したおにぎりケースはリユースの好例。ペットボトルのロケットや段ボールアートだって立派なリサイクルデザインです。では、住まいづくりにおいて、どのようなリサイクルデザインが可能か考えてみましょう。

飽きのこない、長持ちする家を作る

住宅の耐久年数は、ヨーロッパが75年、アメリカが50年に対して、日本は25年であるという。建設コストはアメリカの倍もするというのにあまりにも短命すぎます。伝統的日本家屋が百年、二百年経ち、現在も使い続けられているのを見ると、日本の住宅産業は何をしてきたのでしょう。家普請がその家の御主人の大切な仕事であり、お出入りの大工がいた時代とは違うと言われればそれまでですが、欧米ではいまだに休日に家族でペンキを塗り替えている光景を見かけます。住宅は工業製品ではありません。手間がかかるものなのです。

また、新建材はできたばかりのころはいいのですが、すぐに安っぽくなる。石油などから一瞬にしてできたものはそれだけのものということでしょうか。木や土や石は年月が経てば経つほど味が出て、飽きを感じさせません。そうは言っても、きちっとメンテナンスしなければ長持ちしません。伝統工法・伝統素材の日本家屋を住みこなすことは大変なことです。ご自分と相談してみて、適材適所の工法や素材を使いたいものです。

東京都豊島リサイクルセンター
使用したリサイクル材展示パネル
増改築、解体がしやすい家を作る
日本家屋は増改築をくり返して、家族構成やライススタイルの変化に対応してきました。解体も比較的簡単です。構造材や瓦、建具、造作材もモジュールが統一されているので再利用可能です。新建材の住宅は増改築を前提としておらず、解体もユンボ(解体用建設機械)で一気に壊すしかありません。構造材も建具も造作材も再利用は難しいです。住宅の工業化は避けられない方向性だとするならば、乾式工法のメリットを最大限に生かし、組み立てと同様に分解も容易な工業化住宅が開発されるべきだと思います。
リサイクル材を使用する

これが最も導入しやすいリサイクルデザインです。具体的にどのようなものがあるかと言えば、ガラスびんや廃ガラスや陶器くずの入ったタイル。古紙を再生した壁紙や断熱材。廃プラスチックを再生した洗濯機用防水パン。面白いところでは、サトウキビの搾りかすを固めた型枠材やウイスキーの廃樽をリサイクルしたフローリング材など、様々なものが開発されています。

リサイクル材といっても、機能的に要求を満たしていないものや、デザイン上問題があるものは使えません。中には、リサイクル材でしか出せない素材感を持ったものもあります。気になるのはコストですが、まだまだ大量生産ができる段階ではなく、高いものもあるようです。でも、環境に対して良いことをする覚悟で使ってみてはいかがでしょうか。

雨水を利用する

これが一番簡単で楽しめるかもしれません。竪樋の途中に枝管を付け、タンクに雨水を溜めます。庭木の散水や洗車に利用したり、防火用水にもなります。これなら、既存住宅にも採用可能です。補助金を出している自治体もあるようです。

新築を考えている方も考えていない方も、いつでもどこでもリサイクルデザイン! さあ、今日から始めてみませんか。

住まいの話題[49]執筆者
■紙谷 芳彦(かみたに よしひこ)/(有)紙谷空間計画事務所

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