さて、本題です。都心に住むには、イタリアンのような家が必要です。「イタリアンのように」といっても、イタリア人のようにラテン的な生活をすることではありません。あくまでも家の形式・住み方の話です。
超情報化・スピード化が進む現代にあって、人々が家に求めることは、自分流の「安らぎ」の空間を得るということでしょうか。都心の家が郊外の家と決定的に違うのは敷地の大きさです。敷地が小さいということは、床面積が小さくなるということです。その条件下で「安らぎ」を得るためには、イタリアンな家が必要なのです。
では、イタリアンな家とは何でしょう。難しいことではありません。大きな空間と家具(可動・可変な家具)による構成の家です。建蔽率一杯の大きなワンルームに、一人一人のための家具が与えられます。この家具には設計段階で、各自の目的に叶った要素が盛り込まれ、それらが大きな空間に置かれて各自のスペースを決定します。気分や状況に合わせて、家具を好きなところに持っていき、空間を自分流にアレンジするのです。
それは、家族と一体であるという気配を感じさせながらも自分の「安らぎ」が得られる空間です。しかも、美味しいトマト・オリーブオイル・塩によってもたらされるイタリアンのように、ローコストでも素材を活かしたシンプルな空間に、堅苦しい気取った生活ではない、自分流の生活が得られる場をもたらしてくれるのです。
お仕着せではない、住まい手によって作られる家、それこそが必要なのです。さあ、今こそイタリアンな家を作りましょう。冷めないうちにどうぞお召し上がりください!