■住まいの話題[68]:成功するのはこんな施主
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設計者には(もちろん施工者もですが)、「住む人にとって最も良いものはなにか」を一生懸命考えて仕事をしてもらわなければいけません。「この施主のためにはがんばらなきゃ」という積極的な気持ちに火を付けることができれば、ほとんど成功を手にしたといっても良いくらいです。

実はこの意欲が有る無しで、とても大きな違いが出てしまうのは、建築家も人の子いたしかありません。施主としては、どうしたらこの意欲を最大限大きくすることができるのでしょうか?

ここでは、建築家とのつきあいにおける、ちょっとした留意事項を挙げますので、参考にして下さい。意外と施主自身がカギを握っているものなのです。

「施主」とは「住む役」だと考える
家づくりはたくさんの人々が役割を分担して行われます。施主には「住む」という大きな役割があります。施主には「オーナー」意識より、プロジェクトに参加している「プレーヤー」としての自覚が大切です。「このように住みたい」という自由な気持ちを設計者にはっきり伝えて下さい。そうすると、建築家は「ディレクター」としての本能を刺激され、自身の役割をきちんと果たそうとするはずです。
「決断」を楽しむ

施主は次々と決断をしなくてはなりません。これは施主にとって一番大変なことでしょう。設計者は、たくさんの資料を持って来ては「どれが良いか決めて欲しい」と迫ります。これを苦痛と感じる場合は、うまく行きません。

「決断」=「他の可能性を失うこと」と考えず、「何もなかった所に新たに何かを生み出すこと」とポジティブに捉えて下さい。そして、この積み重ねがひとつの家をつくります。これこそ家づくりの楽しさそのものです。

施主が楽しむことは、建築家の意欲を刺激します。

丁寧に説明して欲しいですね
工事はきちっとやってくれるかな?
無理を言わない
20坪の土地なのに1階の面積が30坪欲しいというような、明らかに無理なことを望む施主は珍しくありません。これは成功しない施主の代表的タイプです。専門家が無理だとか難しいとか言うとき、これを尊重した方が良い結果が得られます。しかし、理由を説明しない専門家は問題ありです。
無理を言ってみる
「予算的にも、スペース的にも無理にきまっている」と初めから諦めている「夢」を建築家にだめもとで言ってみましょう。建築家はこのような話が大好きです。どうにか工夫して「それに近いもの」、あるいは「その代わりになるもの」を実現しようと、おおいにがんばるでしょう。
やはり、まずは契約が大切

不安なのは施主だけではありません。建築家も、発注者がちゃんと約束を守ってくれるかどうか不安です。ルールを決めることで、この双方の不安はかなり軽減されます。設計作業が契約無しにある程度進んでしまうことはよくありますが、これは設計者にとっては不安そのもの。意欲を生み出す第一歩は設計料を決め、契約を結ぶことです。

基本設計だけを契約し、気に入ったら全体の契約をするという段階的な方法もお勧めします。やはり、スタートは気持ち良くいきたいものです。

住まいの話題[68]執筆者
■船田 徹夫(ふなだ てつお)/ 船田建築研究所

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