■住まいの話題[77]:相性の良い建築家の見つけ方
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もう一度家を建てるなら、再度同じ建築家に依頼すると答えた人は40%というデータ(R社調査)があります。建築家へ依頼する人は期待感が大きいだけにこのような現実となっています。貴方が二度と建築家に依頼したくないと思う前に、相性の良い建築家の見つけ方を学びましょう。
建築家の代表作3ヶ所を案内してもらい施主の話を直接聞くこと

建築家の話ばかり聞いていても、本当に貴方と合うか否かを判断するのはとても難しいもの。そこで是非、建築家に代表作を3ヶ所もしくは最低1ヶ所案内してもらいましょう。既にお住まいの家を見せてもらうのは申し訳ないと思ってはいけません。完成後も施主と上手く付き合っている建築家であれば、喜んで施主も応じてくれるものです。

何らかの理由でお宅に伺えない場合は、写真(必ず家具入りのもの)を見ながら、施主の現在の住まい方を必ず直接聞きましょう。「引越前の写真では生活のイメージが分からないので是非見たい」と言いましょう。ここで重要なのは実際の住まい方ではなく、施主と建築家の現在の関係です。施主の話を直接聞くことができれば、貴方と建築家の相性も明白です。

建築家には空間重視型と居心地重視型の2タイプが存在する

打合せ時に難解な言葉を少しでも使う人や無機質な住宅をつくる人は、空間重視型と思ってよいでしょう。このタイプは住宅設計を大規模建築設計のための修練の場と考えています。規格品を嫌い、オリジナルのものを特注して、引越前の建物撮影に全精力を注ぎ込みます。変わった家はつくってもらえますが、心地よさは諦めた方がよいかもしれません。

一方、居心地重視型は住宅専業の建築家に多いタイプで、貴方にふさわしい家づくりを実践してくれる可能性が高いと思われます。

アイランドキッチンを二世帯住居の真ん中に
孟宗竹をギャラリー併設住居の中庭に
建築家の一般的な特性

ほとんどの建築家は、設計料10%では赤字になるほど家づくりにエネルギーを注いでいます。建築家の中には普通の家をつくることを嫌がり、いかにして細部にこだわる家をつくるかと考えている人が多いようです。ただここで問題なのは、潜在的要求も含めて施主が要望していない部分にこだわりすぎて、コストアップとなっている例が多いことです。

建築家の自己満足のために、施主の貴重な予算が使われてよいはずがありません。施主のためと建築家は言い切るでしょうが、それこそエゴ以外のなにものでもないと思います。しかし、このエゴを見抜くのは至難の業です。残念ながら貴方自身が建築家になる以外、方法はありません。

この建築家は信頼できると納得するまで対話すること

価値観やライフスタイルだけでなく、ウマが合う建築家を探し出すためには「専門家だから何でも分かってくれるはず」という態度ではダメです。能力のある建築家でも子育てや家事の経験が乏しいと、細かい部分において施主の潜在的要望の優先順位を下げてしまう場合があります。

だからといって、問題がある家となるわけではありませんが、家づくりでは施主の細かい潜在的要望を積み上げていくことが重要です。そのためにも可能な限り、多くの事について建築家と対話しましょう。

信頼できる建築家に出会えた時

最後に「この建築家に任せた」と決定した後は、細かい要望をたくさん言ってもよいのですが、最終判断は建築家に任せましょう。貴方好みのオリジナルカクテルを作ってもらう場合、イメージを多く伝えるのは重要ですが、材料の配合を細かく指示しても、好みの味が決して得られないのと同じです。

不安も多々あるかとは思いますが、建築家による家づくりで成功するためには、建築家を信頼する以外に方法はありません。

住まいの話題[77]執筆者
■田中 聡(たなか さとし)/ (有)住空間設計事務所 ばんふう。

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