我々の日常生活には物を購入する時、自分だけのためにオーダーして作られたものを選択する機会がほとんどありません。採寸して仕上げたシャツに袖を通した時の気持ちよさは、少し遠い記憶になってしまいました。
オーダーメイドのものは既製品のものとは違い、注文してから時間がかかります。でも、出来上がりを想像する楽しみもあります。しかし、今、目の前にないものを人に作ってもらうことは難しさも併せ持ちます。想像と異なるものが出来てしまうリスクも無いとは言えないからです。
自分が欲しいのはどのようなものか、何を優先するのかを作り手に伝えることが大切になります。そんなコミュニケーションが、もの作りには欠かせないのです。
家作りでも、家のことだけではなく週末の遊びや好きな映画、趣味やスポーツのことなど、一見、直接関係ないようなたわいもない話の中に家作りのヒントが隠されています。
きっと、施主の伝えたいという思いと設計者の知りたいという思いの深さが、いい住宅になる条件ではないでしょうか。
初めは勇気が要るかもしれません。でも、オーダーメイドの家の贅沢を味わってしまったら、そんなことは忘れてしまうのではないでしょうか。