■住まいの話題[88]:夏は暑い(寒い)
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今いるところは快適ですか?
あなたは今どのようなところにいますか? 家の中ですか? それともオフィスですか? ところでそこは「快適」ですか?
夏の憂鬱
僕は夏が大好きです。でも、ある部分では憂鬱になります。それは電車の、(時々行く)大企業などのオフィスの、店舗の冷房のせいです。ほとんどのところが僕にとっては寒すぎます。そのため夏になると、上に羽織る物を持って出なくてはなりません。それでも寒すぎるとき、飲食店などでは設定温度を変更して貰うように頼みます。それができない場所も多くあります。その場合は耐えるしかありません。憂鬱です。
日本の気候

確かに日本の夏は酷暑です。湿度が高いことも相まって厳しい暑さです。東南アジアの国々と同様です。だからといって、寒いほど冷房を掛けるのはちょっと違うんじゃないかと思っています。一般的な冷房は外気との熱交換で冷房をしているため、室内が冷える分、屋外を暑くしています。この過剰な冷房が、都心におけるヒートアイランドの原因の一翼を担っているのだと思っています。

僕の夏の服装は、気候に合わせ短パンに半袖です。それが日本の夏を過ごす上で快適な服装だと思っているからです。そのように、住宅でも自然に合わせた「設え(しつらえ)」をすることで、機械に頼りすぎない快適な環境を作り出せると考えています。

軒の深い住宅の東側に付けたすだれ
庇もないところに(無理矢理)付けたすだれ
設え(しつらえ)

(1)通風:恒常風の方向に窓をとることで、有効な通風をとることができます。関東では、南南東と言われています。また、吹抜などを作り、上下に窓を取ることで気圧差による通風もとることができます。風は体感温度の重要な要素の一つであり、室内で発生した熱を排出する役目もあります。特に木陰からの風は涼を呼びます。

(2)軒・庇:熱源である太陽光を室内に入れないことが大切です。夏の太陽高度は南中時で真上にあります。そのため、軒・庇などを外壁面から出すと容易に防ぐことができます。また、降雨時でも窓を開けることができます。雨が降って窓が開けられずじめじめして冷房を入れると寒い。というのは不快ですよね。

(3)打ち水:打ち水はその水が気化するときに大気の熱を奪うことで温度を下げる、昔からの知恵です。ただし、湿度の高いとき、風がないときなどはあまり効果がないので気を付けてください。

(4)植栽:樹木はそれが作り出す木陰とともに、葉っぱからの水分が蒸発することにより、打ち水と同様の効果を作り出すことができます。

(5)すだれ:東西方向の開口にはすだれが有効です。南中時に高い太陽も、朝・夕暮れは低い位置にあります。大切なのは外部に付けることです。内部にあると、そのもの自体が暖められるので熱を室内に持ち込むことになります。

夏を乗り切る

とりあえず、今お住まいのところでも「すだれ」「打ち水」などはできますよね。打ち水などをする場所が無くても、すだれに霧吹きで水を掛けると涼しい風が入ってきます。風鈴でも吊り下げ、団扇を使って窓を開けてみてください。蚊取り線香も必須です。

機械だけに頼らず、自然の様々なものを利用し、外部の環境と隔絶しないところで涼をもとめ過ごす。クーラーに慣れた身体では最初はつらいかもしれませんが、少しやせ我慢をして、エアコンに頼り切らずに夏を乗り切ってみませんか。より夏を満喫できると思います。

住まいの話題[88]執筆者
■山下 達朗(やました たつろう)/ プランプラン

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