■住まいの話題[118]:自分が考える理想の住まいを実現しよう:うまく建築家を使う法
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何をしたいかをよく考える

・問題を解きほぐして
住宅を建てようとする人は、大変多くのまた強い要望、希望を持っています。何百とあるそういった事柄は、素人では分類すら不可能です。能力ある建築家に整理してもらうことをお勧めします。私の経験では、一般的に要望の多い人つまり欲張りな人ほど結果的に良い住宅を手に入れています。多くの要望や希望について、十分に相談に乗ってもらえる建築家を選びましょう。話を聞いていて、自分の要望の中身がどんどん整理されてゆく感じの建築家を選ぶことが重要です。

・新築することの意味をよく考えて
新築することとはもちろん住宅を新しく作ることですが、より身近な意味合いとしては、新しい家族のあり方を実現することです。自分たちが新しい住宅を持つそのこと自体も家族にとっては大事件です。成長する家族どおしの距離感、今後予想される様々な変化を全員で議論し、それを建築家に計り、構想を練ってもらう。それについてまた議論する。こういったことに多くの時間をかけることが必要です。条件が出そろえば、能力のある建築家は、適切な方向性を提示する事ができます。

・予算についての考え方
規模に応じた適性予算が用意されていることはもちろん重要ですが、ある程度は、設計上の様々な工夫で解決される場合があります。設計というのは少し適性予算を下回ると急激に設計の難易度が上がりますが、不可能ではありません。予算の上限と、それに対する考え方を出来るだけ早く建築家に提示し、専門家としての能力を引き出すことが良い結果をもたらします。よくお金のことを恥ずかしがってなかなか口にされない依頼主がおられますが、全くのナンセンスです。症状を言わない患者のようなものです。建築家はあなたの代理人ですから、出来るだけ共通の情報を持たなければよい仕事は出来ません。

建築家と共に考えた家の例1
建築家と共に考えた家の例2
家ごとの違った形/建築家の指名

・各々の異なった条件によって、建物は色々な形を採ります。
ある建築家の設計する建物は、工場でも住宅でも、学校でもほとんど同じ印象の、また工法であることを見受けます。私は、与えられた条件が大きく異なるのに、全てが似通ってくる設計者の能力と見識を疑っています。建築家を育成する教育にも問題があると考えています。もちろん同じ設計者であることでの共通点はあって当然ですが、依頼主は、素人なりに、本当にこの建築家は依頼主である自分を最も大事に考えて設計、デザインしてくれているかを判断しなければなりません。

・自己満足に陥りがちな危険な建築家に頼むと・・・・
依頼主の話に十分に耳を傾ける建築家を選びましょう。要望や希望は整理すると、比較的容易に優先順位が付けられます。条件の整理が的確に行われれば、その後は、それらの要望の実現はほぼ100%となります。実現度の意味合いについても十分な説明を行う建築家を選びたいものです。打ち合わせ回数の少ない、またほとんど自分が喋っている建築家は避けたほうが無難です。建物は建築家のためにあるのではなく依頼主のためにあるからです。

家は買い物/建築家とうまくつき合うこと

・大きなショッピング
住宅の新築は、何百何千という品物を一度に買い上げるようなものです。一生に一度の買い物をこれまでの人々の多くは、随分簡単に判断し、しかも説明も受けずに人任せにしてきました。当然、何かが起きれば、全て自分に降りかかってきます。こんなはずではなかったということにならないよう、納得のゆくまで建築家に相談・確認してください。ただし、専門的な項目や、普段経験しないような金額にたいしての判断の仕方についても十分な説明を受け、自分の判断として積み上げていく必要があります。

・建築家は代理人
建築家はあなたの代理人です。通常取り交わす設計業務委託契約は一種の代理人契約です。有能な代理人は、依頼主の考えを十二分に理解し、第三者に伝え、依頼主に大きな利益をもたらします。

住まいの話題[118]執筆者
■今井 俊介(いまい しゅんすけ)/ 株式会社 アカデメイア、民家トラスト株式会社

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