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| 素材へのこだわり |
生活の三大要素「衣・食・住」において、「衣」「食」に使われる素材(生地、食材)に対しては、古くから多くの人々の強い関心やこだわりがありました。一方で「住」の建築素材(建材)については、シックハウス問題を機に、人や地球環境にやさしい天然素材(エコ建材)への関心が、このところやっと高まってきたといえます。
これは大変好ましい傾向といえますが、建材には単に天然か人造かといった品質的な側面だけでなく、建材そのもののデザイン性・経済性・施工性・省資源性といった様々な要素があります。家づくりにおいて建材をセレクトしていく過程では、国内の建材はもとより、世界の建材にも目を向けて、それらの様々な要素を比較検討しながら、自らのこだわりに照らして一つ一つ納得しながら最終決定していくことは、家づくりの醍醐味でもあります。 |
| 輸入建材の普及 |
ひところの輸入住宅ブームにより、多種多様な北米建材や北欧建材が輸入され、その品質や価格の優位さが広く認識されるところとなりました。ブームも落ち着いた今、欧米の建材に加え、アジアことに中国産建材が注目を浴びているのが現状といえます。中国の建材展で感じる価格面の驚きは、私達が十数年前に北米のホームセンターで感じたカルチャーショックにも相通じるところがあります。そんな中、安定的な供給と品質をほこる北米の建材について触れてみたいと思います |
| 北米建材の特長 |
まず北米建材の特筆すべき点は、品質に対するコストパフォーマンスの高さと、デザインの豊富さや美しさにあります。サッシュやドアーの中でも無垢木製品を例にとると、国内同等品質比較においてデザインバリエーションの豊富さや価格メリットは明白です。
それは、北米メーカー間で互換性のある統一規格(デザインやサイズ)の建材を大量生産する結果、一定の品質を備えた低価格の建材が数多く供給される仕組みと、日本メーカー間で差別化の名の下にオリジナルデザインを少量生産する結果、高価格の建材が供給される傾向とを比較すれば、なるほどとうなずけることでしょう。 |
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| 地場産木製サイディングと輸入建材 |
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| 古民家再生和風テイスト店舗と輸入建材 |
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住み手の感性に受け入れられる北米建材は、必ずしも北米デザイン様式の住宅に限らず、様々な住宅のデザインにも対応する可能性を秘めています。仮に、使用する建材がオリジナルでなく全て規格品であったとしても、様々なデザイン・サイズ・品質・価格を有する北米建材の中から貴方のためだけにそれらがコーディネートされた空間は、紛れもなく貴方だけのオリジナル空間といえるでしょう。 |
| 輸入建材の導入 |
では、輸入建材をどう家づくりに生かせばよいのでしょうか。それには、コンテナ単位(構造材を除き、一般的規模の住宅の建材は20フィートコンテナ1台分に相当)で商社を経由しない直接輸入を基本とし、工事を請負う工務店に対しては輸入建材を手間受けとする「施主支給品」として扱うことが効果的です。その結果、輸入諸経費の削減と、材料と工賃が分かれたいわゆる材工分離による明確な見積り・施工が可能となります。
衣服や料理においても、使用される素材やその使われ方によって出来上がりが特徴づけられるように、住宅においてもそれは例外ではありません。こだわりを持った素材の選択は、家づくりにおいて極めて重要な要素の一つといえます。
専門家の協力のもと、プランニングから建材の選定、流通経路からはたまた施工方法まで幅広く関心を持ち、人まかせではなく、家づくりに自ら積極的に関わる中でこそ、満足度の高い家が生まれるのだと思います。 |
住まいの話題[124]執筆者
■澤近 泰之(さわちか やすゆき)/ (株)エーアンドエス・一級建築士事務所 |