アウトドア人間の僕は、よく山野に出掛けます。そこでよく見かけることですが、山の中域から高山帯、沢の上流部まで、よくまあーこんな山奥まで植林をしたものだと感心します。そこで見かけることですが、かなりの山林が放置され、無残な状態になっているように思われます。
先人達が、汗水流して植えてくれた樹木をこのままにして置いていいのでしょうか。日本の資源として再生産の利く山林こそ、僕達建築に関わる人間が、目を向けて、利用していかなくてはいけないように感じます。山には、お宝がいっぱい眠っております。間伐材しかり、風倒木、伐採期を過ぎても放置された森、これら何らかの形で建築材料として利用されるべき木々が、手つかずの状態で眠っております。
地元の工務店の親方からよく聞くことですが「地場産の木材を使うなんてとんでもない、それだけの手間と時間・お金をかけて出来るわけがないよ」と素っ気ないものです。それでも何とかお願いして、仕上げ部分に使わせてもらうことがよくあります。例えば、カウンターテーブルに檜の間伐材をボルト締めして使うとか、杉の大木の切り株部分を掘り起こし板材にして腰壁に使うとか(切り株部分には赤みのある素敵な年輪が表れる。檜だとなお良い)。
この様な取り組みが、建築家としての使命であるような気もします。山は手を入れずそのままにしておけば、ただの森です。人間の都合で原生林に手を入れたら、それを可愛がってやらないと、無残な放蕩息子で終わってしまします。それには、生産者が安定して供給出来るようなネットワークが必要になります。一部の方々が取り組みつつありますが、使う側の理解が足りないような気もします。ただ単に、安価な外材に目を向けるのではなく、少しの工夫で国産材が手に入るのです。インターネットでも検索できます。
信州の山間部では、山林従事者が少しだけ増えていると聞きます。都会からのアイターンの方々です。賛同されるクライアントや施工会社が現れることを期待しています。どうですか「ハンバーガーからおにぎりへ」の気持ちで!