もし建主が要望を自分でまとめることが困難な場合は、建築家側から提案することも多々あります。もちろん、建築家の独善的なものにならないよう建主の情報を基にきちんと考えていきます。よって建築家が、建主のことをできるだけ多く知っておくことは大きな助けとなります。
建築家が、家族構成といった一般的なものから、趣味や考え方や癖など細かいことまで分かると、いろんな提案ができる確立も高くなるかもしれません。そのためには、建築家と建主との信頼関係が大切です。それと両者間の深いコミュニケーションも必要です。遠慮がいらず、たわいのない話ができる間柄、そういった関係が理想的なのです。
次に問題となるのが、要望(目的)と連動してそれをどうやったら実現できるかという方法です。その点については、ある程度、建築家を遊ばせる(自由にさせる)ことです。目的を達成するためにどういう方法をとるかというのは、建築家によって異なるでしょう。良い建築家に巡り会うと、複数の方法を提案してくれるか、もしくはその中で最適と思われるものを選んでくれるはずです。それが気に入らなければ、別の提案をしてもらってもいいでしょう。
その他にも、予算・敷地状況・構造・設備など、建築家は目的に達する過程でさまざまな条件を満たすよう試行錯誤をします。しかもそのプロセスで生じるいろいろな事柄はすべて、建主と建築家双方の了解のもとに進められていきます。