東京都中央区の佃島に建つ鉄骨造3層の建物。敷地はかつての江戸情緒溢れる下町の一角にあり、東側には隅田川がゆったりと流れる。建物の構成は、各層を貫く階段周囲に必要な機能をコンパクトに配置。1階はガレージと客間、2階が寝室と書斎、3階はLDKと子供スペース、最上層にロフトとテラス。

外観は一見してオフィスビルに見える。正面ファサードのガラス・カーテンウォールのせいだ。なぜこの形態か。「立地を活かした風景を楽しみたい」という施主の強い要望があったためである。結果としてこの家は縦長の巨大なガラス開口部によって特徴づけられた。2階の寝室と3階のLDKに、朝夕の変化に富む隅田川の素晴らしい景観を取り入れたのだ。

特に、3階リビングの天井高4.5mいっぱいに設けられた複層ガラス(Low-Eガラス3mm + 空気層6mm + フロートガラス5mm)張りの開口部は、川の風景を描いた1枚の絵画のように扱われている。明るさで満ちたワンルーム形式の3階は、生活に彩を与える外の風景と、DKの間にあるオブジェ風の形態をした特異な階段によって、日常生活の主空間に相応しい楽しさ溢れる健康的な雰囲気を濃厚に漂わせている。
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