横浜ダイヤビルディング概略 Close

南西側からの全景。壁面左手の中央部に建材一体型太陽光発電パネルが見える。
右下が横浜ベイクォーター、右奥がナビューレ横浜タワーレジデンス
写真:ヒロ・フォトビルディング
 

 敷地は1914年に三菱倉庫が横浜港に進出し、倉庫業をはじめた場所にあたる。その後、物流の拠点はほかに移り、1990年からは横浜市が地域全体を「ヨコハマポートサイド地区」として総合的な都市づくりを進めてきた。そのコンセプトは「アート&デザイン」。この街区は三菱倉庫により、観光船(シーバス)乗り場を併設する商業棟「横浜ベイクォーター」(2006年)、住宅棟「ナビューレ横浜タワーレジデンス」(2007年)が建てられ、最後に「横浜ダイヤビルディング」が2009年12月竣工した。ポートサイド地区ではもっとも高い31階建てで約7万m2の床面積を誇り、3〜6階の商業施設は横浜ベイクォーターのフロアと接続、上部の23層が賃貸オフィスとなっている。
  もっとも大きな特徴は、日本最大、1,530m2の建材一体型太陽光発電パネルが外壁面に設置されたこと。太陽光自動追尾センサ−による「自動制御ブラインド」、昼光センサ−を用いた「照明制御」、制振装置(AMD:Active Mass Damper)と制震装置(制震ブレース、耐震壁)を組み合わせた「ハイブリッド制振構造」、「屋上緑化」、などと併せ、建物の環境性能を格付けする制度「CASBEE(キャスビー)横浜認証制度」で、最高位の「Sランク」を取得した。