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茨城県下館市の旧市街に建つ木造2階の住宅。中央の2層吹抜けになった巨大な六角形平面のホールを取り囲むかたちで、1階にリビング、ダイニング、和室、釣具室、洗面浴室などが、2階に主寝室と子供室群が配置されている。家の中に外とも内とも違うもう一つの公的空間(ホール)を設け、それを軸に展開したプラン構成は個人住宅でありながらも迎賓館的な機能が求められた結果である。

設計に際しては、家族の一体感を強調する意味で分棟形式ではなく一つ屋根の下にすべての機能を納めることと、大きな家にありがちな光の当たらない暗い部屋をつくらないことも重視された。その解決策となったのがこの家を最も特徴づける、建物の東西を一直線に貫通する長さ約27mのトップライトである。棟木部分に光輝く長大なガラスのトップライトを設けることで大屋根の頂部に強さと軽さを与え、しかもそれが「家のシンボル」となっている。鉄製角パイプの骨組みに2種のペアガラスを取り付けた菱形(斜方形)のトップライトは各部屋の採光に寄与するばかりでなく、特にホールの大空間を時間の経過と共に光と影が織り成す華麗な場へと変身させている。

大胆なデザイン上の処理の他にも、室内が珪藻土漆喰仕上げ、冷暖房熱源が太陽電池など、この家では環境への配慮も十分に行っている。
上:周囲の和風建物と調和するよう処理された南西側外観。東西に長く延びたガラスのトップライト、銅板に見立てた茶色のアモルファスシリコン太陽電池の屋根、樹脂モルタルかき落とし仕上げの明色の外壁、これらは見る人の心を揺さぶる。
右上:貫通する光の筒としての菱形トップライトと、平滑な外壁に鋭角的な影を落とす「のこぎり歯」状の屋根エッジ。異形とも表現できる印象深い形態が青空を背に強烈に浮かび上がる。
右下:2階の西端部に位置する主寝室の天井部分を突き抜けるトップライト。外壁にはわずかな開口部があるのみで採光のほとんどはトップライトより得る。上から射し込む陽光が内壁面の至る所に絶妙な光の絵を描き出す。
 

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