南北両面の光壁がシンプルな内観を彩る家(1):Design Files|旭硝子のGlass-Plaza Pro

千葉県船橋市の一戸建てが広がる典型的な住宅地の一角に建つRC造3層の住宅。建物の構成は、1階がリビング、キッチン、バスルーム。2階がベッドルーム。塔屋がロフトと屋上テラス。

施主は若い夫婦で、限られた敷地条件下で、ピアニストである妻の音楽空間を可能な限り確保することと光で満ちた明るい家を望んだ。それに応えて建物の形態は、長さ9m×奥行き5.4m×高さ6.3mというシンプルな箱型となった。駐車場と玄関部分を覆うアルミ製キャノピーが突出しただけの単なる矩形の建物を特徴あるデザインに昇華させているのは、南北両面の大きな開口部すべてを占めるガラスのカーテンウォールである。厚さ12ミリの乳白色ガラスを採用したカーテンウォールは、外部からの視線をほとんど気にすることもなく、夜には内部の様々な明かりを受けてガラス面が均一な発光体となり、不思議な表情を見せる。

ガラス面からの柔らかい拡散光で満ちた内部は、小さな外観からは想像もできない程大きく感じられるシンプルな空間となっている。グランドピアノが置かれた1階のリビングと透明ガラスで仕切られた2階のベッドルームが視覚的に繋がり2層分の一室空間を創り出しているからだ。またオブジェ風に配された螺旋階段で結ばれ高さを押さえたロフトは、ガラス面を隔てて水張りの屋上テラスと一体化されている。このようにガラスの特徴を活かし様々な工夫を施すことで心地良い快適な内部空間となっている。
上:駐車場の上部を覆うアルミのキャノピーが突出し、コンクリート打放しの外壁面にアクセント与える縦長の開口部が印象的な西側外観。
右上:屋上テラスを囲む高さ1.8mのコンクリート打放しの梁壁と2層吹抜けのリビング部分を占める高さ4.5mの大きなガラス壁とによるフラットな面が特徴の南側外観。昼間は、飛散防止フィルムを貼った緑色がかったガラス壁に周囲の風景が映り込み、時間の経過と共に様々な表情を見せる。
右下:昼とは異なり、ガラス面全体が内部照明の微妙な色合いを発散する南側外観の夜景。1階の左端部キャノピーの下が玄関。