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栃木県小山市のニュータウン街区の一角に建つ木造(屋根鉄骨造)の平屋住宅。敷地は幅員6mの前面道路に15m接するほぼ矩形の平坦地。建物はLDK、家事室、両親の寝室、共有スペース、子供の寝室が中庭を回廊状で取り囲む構成。

この構成は「常に家族の行動が見え互いの気配を感じていたい」という施主の要望に応えると共に、これといった文脈の無い周辺環境を踏まえ、建物内に家族が歩きながら楽しめる「街並」を創ったためである。プランニング上は建物全体がチューブ状の空間となり、パブリック空間からプライベート空間へと変化する。各部屋は街中の建物を表現し、廊下は街路として各部屋の間を通り、中庭や外部へと抜けていく。

結果として、路地裏空間が至る所にでき、公か私かが曖昧なしかもヒューマンな空間が現出し、家族間のコミュニケーションとアクティビティを随所で誘発している。

浮遊した屋根が家全体を覆い、内部を一つの街にしたようなユニークな建物形態を可能にしたのが、この家を最も特徴づける、外周壁上をぐるりと巡るガラスの欄間である。
最大1271mmから最小450mmまで高さを変化させながら連続する全長74mの透明ペアガラス(厚3+6+3mm)の欄間は外観デザインの要であり、内部においては、外光を天井面に柔らかく反射させながら、蛇行する「街並」を一続きの空間(長大なワンルーム空間)へと変容させ、家族の様々な活動を刺激する背景装置となっている。
上・下:白色のリシン吹付外壁上に、外壁高の約1/2強の高さで連続するガラス欄間が人目を引く夕暮れ時と昼間の北側外観。屋根が浮いた感じを強く抱かせる無機質で軽快な平屋の姿は、周辺に建ち並ぶ月並みな2階建住宅とは趣を異にし、内部を見たいという衝動にかられる雰囲気を漂わせ印象深い。ペアガラス入りガラス開口部のある部分がLDK。照明の付いた右側の奥まった部分が玄関。
上:ガラスの欄間高が一番高い北端部の外部収納と玄関前室部分。薄い屋根を支持するH型鋼とアングル鋼によるトラス架構の外側に、ガラスの欄間がアルミ枠で固定されている。
 

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