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茨城県牛久市の環境整備された郊外地に建つ鉄骨造一部RC造の2層住宅。敷地は南に畑がある充分な広さを持つ矩形の平坦地で、西側に屋内駐車場、北東側に住戸、その間にL字型の庭が配置されている。住戸は「LDKのほかに4部屋が欲しい」と言う施主の要望に沿って、1階が庭と一体になったLDKと浴室・洗面所・食品庫、2階が主寝室・子供室等4部屋を配した明快な構成。

この家ではLDKおよび2階各部屋の外壁に大きなガラス開口部を設けガラスを多用しているが、単に外回りだけでなく内部においてもガラスは巧妙に扱われている。それがこの建物の最も大きな特徴になっている、2階の4部屋間の壁を飛散防止フィルム張り厚12ミリの強化ガラスで囲った空隙である。十字をややずらした形で配置された「空壁(くうへき)」と称するこの間仕切り壁は4つあり、1つは階段室で幅860ミリ、他の3つは幅410ミリで、いずれも屋根と床を貫通し、上部には外気や雨を遮断するトップライトが付いている。

壁でも吹抜けでもない不思議な存在感を与える「空壁」の効果で、1階では空が見えるし上階の人の気配を感じることができる。2階では季節や天候や時間によってガラスの空隙を透過・反射した光が様々な表情を見せながら建物内外の変化に富む景色を映し出すし、空隙を通して下階で遊び回る子供の姿や夕食の準備風景や庭の緑などを垣間見ることができる。

光の量や射し方に応じて魅惑的な情景を水平・垂直方向に刻み込む「空壁」は様々な距離感を生む空間調整装置でもあり、それを介した生活は豊かに彩られている。

上:鉄骨造の2階部分が大きく張り出した南側外観。外壁の黒系塗装と1階・2階の大部分がガラス開口というモダンで軽快なデザインは周囲に建ち並ぶ和風調の住宅とは一味違う佇まいを見せる。
右上:「空壁」の巧みな配置により「意識しない風景が見え室内の表情が変わっていく」と施主が気に入っている2階部分。
右下:天井面に4つの「空壁」の孔が穿たれ、南と東の2方向が全面ガラス開口の明るく広々とした18畳の1階LDK。隅部のガラス戸を開けると外の庭と一体になり開放感は高まる。床はメープルフローリング(サーモ処理)、壁・天井は白色系塗装。樹木の背後にあるのはフロートガラス張りの屋内駐車場。

 

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