ハイサイドガラス壁により空に包まれた感じを与える家(1):Design Files|旭硝子のGlass-Plaza Pro

東京都世田谷区の多摩川に近い閑静な住宅地に建つ地下1階・地上2階の都市型住宅。敷地は傾斜地を雛壇状に造成したほぼ矩形の典型的な旗竿地で、建物は地下レベルからアプローチし地上レベル4層で構成される。地下1階の1層目が玄関・主寝室・ワークスペース、2層目が2つの子供室、3層目がLDK、4層目がワークスペース・浴室・洗面所、5層目が光庭。光庭からは鉄骨階段でルーフデッキに出ることができる。

こうした全5層のスキップフロア形式による空間構成は、周囲を隣家に囲まれ同時に風致地区や北側斜線などの法規制から通風と採光を充分に確保するためであった。結果として採光面で多大な効果を挙げしかもこの家を最も特徴付けているのが、LDK上部の吹抜部分3面に設けられた高さ約2m全長約16mの大きなハイサイドガラス壁である。目線での開口を避けることでプライバシーを確保しながら光を多量に採り入れことのできる厚さ5+6+6.8ミリのペアガラスを用いたガラス壁の存在により、南側と西側からは隣家越しに、また東側からは光庭を介して光が存分に射し込み、明と暗が織りなすメリハリのある空間が創り出されている。

LDKの真ん中に佇むと、浴室・洗面所の全面ガラス壁に雲が映りこみ360度空に包まれているような錯覚に陥る程、空を身近に感じられる快適な生活空間となっている。

上:閉鎖的な白色のジョリパット吹付外壁と光を考慮したハイサイドガラス壁が好対照をなす地上階(木造)の南側外観。
右上:光庭からハイサイドガラス壁を通して射し込む陽光が光と影の巧妙な文様を描き出す3層目のLDKと上部の吹抜空間。左奥のキッチン上部は4層目のワークスペースと全面ガラス張りの浴室・洗面所で、LDKとは緩やかに繋がっている。
下左:隣家越しにガラス壁が印象深く浮かび上がる西側外観夕景。路地部分の土を全て削り取って造ったアプローチ道の格子戸の先に玄関がある。
下右:ワークスペースから階段室を介してLDKの吹抜と明るさで満ちた光庭を見通す。