正対するガラス開口部が饒舌に語り合うふたつの家(1):Design Files|旭硝子のGlass-Plaza Pro

横浜市の高台に挟まれた谷地に建つ木造2層の都市型住宅。敷地は接道約2mの東西に長い平坦な旗竿地で、建物は母屋と離れの2棟に分かれ、東側の母屋1階がLDK・ガレージ、2階が寝室・サンルーム・浴室、西側の離れ1階がゲストルーム、2階がホビールームという構成。

この家の大きな特徴は、大きな一つの家のボリュームを仮定しその中央を曲線でくり貫いて得られたふたつの棟、くり貫かれた部分で構成されたアプローチ兼中庭側のファサード形状、そしてファサードの1・2階を大胆に切り取るかたちで配置された大きなガラス開口部である。離れていても「元はひとつ」を感じさせるこのユニークな建物形態は、施主でもある設計者が生活領域を二つに分けることで生活の自由度を高め、都市部での住まい方の選択肢を増やそうと試みた結果である。

語り合うかのように正対するふたつの棟のガラス開口部は、外観上の大きなデザインポイントとなっており、ガラス面を通して得られる光が室内の奥まで届き、特に間仕切りがなくしかも吹抜けがあり構造体も露出した母屋は、明るく開放感に満ちた快適な大空間となっている。
上:三次元曲線によってくり貫かれた独特の立面に穿たれたポーチ・バルコニーの奥に配置された大きなガラス面越しに室内の明かりが浮き上がり、周囲の家々とは一味違う雰囲気を漂わせる夕暮れの南西側外観(中庭の右が母屋、左が離れ)。
中:接道からのアプローチ・離れ・中庭・母屋の位置関係がよく分かる東側外観。ガルバリウム鋼板段葺きの屋根と白色系塗料仕上げの外壁が建物の形態に良くマッチして印象的である。
下:中庭を介して1・2階のガラス開口部が語り合うかのように正対する南東側外観。袖壁をモルタル塗り弾性塗料で塗布して防火壁にすることで延焼ラインの問題をクリアしている。