東京都調布市の住宅街に建つ木造2層の半地下住宅。40坪ほどの敷地はほぼ正方形の平坦な角地で、建物は1階がLDK、スタジオ、テラス、2階が主寝室、ゲストルーム、洗面・トイレ・浴室という構成。

ミュージシャンである施主は友人と集まる事のできるオープンなスペース内に籠る場がある家を望んだ。設計者は要望を満たすため、敷地をこの地域に多い生垣で柔らかく囲い込むと同時に、基礎・躯体・家具等をRC一体打設したモノコック構造による、用途も形も深さも異なる2つの「窪み」を半地下状に設けた(L字型が夫婦の居場所になるLDKとテラス、丸型が独りになれる音楽用のスタジオ)。しかも1階の2方向に面積約24m2のペアガラス開口部を巡らすことで、生垣とガラスと窪みを1セットにして、プライバシーを確保しつつ大地との連続性を強く感じさせる快適な住環境を創り出した。

開放的なワンルーム空間である1階内部は、熱容量の大きい大地を蓄熱体として捉える処理効果と相まって、まるで自然環境そのものの中にいるような心地良い安心感に満ちた雰囲気を醸し出している。
上:1階の連続するガラス開口部と2階ベランダ奥の大きなガラス開口部が、白色系塗装仕上げの外壁と好対照をなし、周囲の建物とは一味違う軽快な佇まいを見せる北西側外観。右側の飛石の先が玄関。
中:大きく張り出したテラスを跨ぐかたちでLDKのガラス開口部越しに、形状の異なる半地下状窪み2つが幻想的に浮かび上がる西側の1階部分夜景。
下:敷地を生垣の緑が曖昧に囲み、2方向のガラス張り部分を突き抜ける形でL字型窪みのLDK(突出部がテラス)と丸型窪みのスタジオを配置した1階平面図。
 

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