Javascript is disabled.


広島県広島市の高台にあるひな壇状に造成された住宅地に建つ鉄骨造3層の住宅。敷地は南北に長い平坦な矩形地で、建物は1階が駐車場、2階がエントランス、浴室・トイレ、子供室、寝室、ダイニング、テラス、3階がリビング、書斎、屋上テラスという構成。

施主は眺望が得られ防犯性に配慮しかつ増築の余地が残された家を望んだ。そこで設計者は樹の上の巣のように建物全体を地面から浮かして配置し、更に床と屋根を連続する1枚の板(スラブ)で構成し、上下を貫通する階段で周回できる開放的で外部から保護された大きな螺旋状のドーナツ型ワンルーム空間を創り出した。結果として、視線の変化を含む多様で複雑な内外空間の関係性が生み出され、屋上庭園やスラブの延長、地上レベルでの増築が可能となっている。

この家を最も特徴づける螺旋型の連続空間を更に強調するのが、室内の両側に設置されたフロートガラス使用の高さも長さも異なるガラス壁である。この変化に富むガラス開口部越しに海と山に囲まれた豊かな周辺環境の景観が得られ、内部は開放感に満ち溢れた快適な空間となっている。
上:北東側外観。約210mm径の構造用鋼管16柱の間をリシン吹付の腰壁と開口部間のアルミパネル外壁と高さの異なるガラス開口部がうねりながら連続する軽快な形態は周囲の建物と一味違う印象深い佇まいを見せる。高さ平均約3.9mのピロティと細長い建物構成により風通しと採光条件のよい1階部分は、近隣に公園のような雰囲気を提供している。
中:屋上から見た南西方向の夕景。室内の明かりで連続するワンルーム空間が鮮やかに浮かび上がる。室内からは遠くに瀬戸内海や宮島を望むことができる。
下:屋上より南東方向を見下ろす。開放的で明るい1階部分を囲むかたちで2・3階のドーナツ型空間が螺旋状で連続する様がよくわかる。1階と2階は鉄骨階段で繋がる。また高台を吹き抜ける風を取り込む開口部と、螺旋構成の始点と終点に設けられた開口のレベル差を利用した温度差換気により建物全体に風が吹き抜けるよう考慮されている。
 

ページTOPへ