Ｋ邸

設計者様からのコメント

K邸の設計にあたり、木造建築に一家言を持つ施主の自宅設計ということで、構造・工法の選択と仕上げ材の吟味にとくに心を配りました。木材ならではの軸組の美しさを引き立たせるための工法の開発・発掘やそれを成り立たせるための構造計算、無垢材ならではの表情を際立たせながらいかに快適で現代的な佇まいを創出できるかが、大きなポイントとなりました。 仕上げ材については、その中心となる無垢材とのバランス、緑豊かな庭をはじめとする周辺環境との調和、そして、モダンな印象を醸し出すアクセントの創出が大きなテーマです。そこで、自然素材でありながら他の人工素材と同等以上の平滑性を持ち、現代的な印象を与えながらも木材との相性も抜群なカラーガラスの使用を考えました。 それをどの箇所に用いるかが次なる大きなテーマとなりましたが、「ラコベルプリュム」という耐水性・耐熱性を持った材料との出会いにより、もっとも効果的と思われたキッチンまわりのメイン素材として使うことができました。

田中洋平建築設計事務所　代表　田中洋平氏

お施主様からのコメント

内装材を探しに訪れた展示会で「ラコベルプリュム」と出会いました。見た瞬間、こんな素材があったのか！と驚きましたね。これまでもキッチンへのカラーガラスの使用事例を見てはいましたが、せいぜいコンロやシンクから離れた壁面ぐらい。以前からカラーガラスの質感や木材との相性の良さなどに注目していたこともあり、即座に設計中だった自宅キッチンへの採用を決めました。 カラーガラスのすぐれている点は、唯一無二なこと。反射性、高質性をはじめ、色の深みやバリエーション、高メンテナンス性など、さまざまな要素を一つの素材で兼ね備えている。そこに、施工の平易性や唯一の弱点ともいえる耐水性、耐熱性をカバーできるというメリットも加わった。 実際に採用してみて、その仕上がりにはとても満足しています。キッチンにカラーガラスという選択により、空間デザインと暮らし方のバリエーションがまたひとつ広がったことを日々の暮らしの中で実感しています。

株式会社木下建築　代表　木下裕弘氏