ガラスの豆知識VOL.9 遮熱性能について

窓から入ってくる日射熱を遮りたいときには、カーテンやブラインドを閉めるのが一般的です。
でも、カーテンやブラインドは窓の内側にあるので、日射熱は、一旦室内に入り込んでしまいます。
また、カーテンやブラインドで吸収された日射熱が、室内に再放射されて、
室内の温度を上げる原因となります。
室内への熱の流入を抑えるには、窓の最も外側で日射熱を遮るのが効果的です。

右は、遮熱に効果のあるLow-Eペアガラス
エコガラス『サンバランス』の構造図です。
ではなぜ、エコガラス『サンバランス』は
遮熱効果が高いのでしょうか?
エコガラス『サンバランス』の室外側ガラスの中空層面には、
Low-E 金属膜があります。
このLow-E金属膜が、カーテンと同様に
日射熱を遮り、吸収します。
吸収された熱は、ガラスの両側に再放射されるのですが、
ガラスの豆知識Vol.3”で解説したとおり、Low-E金属膜は
「放射」を抑えるので、中空層側へ再放射される熱量が
小さくなり、室内側ガラスへの伝熱を抑えます。

では、遮熱のしくみをエコガラス『サンバランス』と透明ペアガラスで比較してみましょう。
下図は、エコガラス『サンバランス』と透明ペアガラスの遮熱性能を比較したものです。

まず始めに、エコガラス サンバランスの透過日射が、
透明ペアガラスの約半分であることが分かります( ○で囲んだ部分)。
また、透明ペアガラスの吸収率は10.8%で、室内側への再放熱は4.1%であるのに対し、
エコガラス『サンバランス』の吸収率は28.9%で、
室内側への再放熱は5.3%となっています( □で囲んだ部分)。
この、透過日射+室内側再放射の値が、室内へ流入する熱量になります。

ガラスに入射する太陽エネルギーを1とした場合の、室内に流入する熱量の比率を
「日射熱取得率」と言い、遮熱性能は「日射熱取得率」で表します。
透明ペアガラスの日射熱取得率が0.80なのに対し、エコガラス『サンバランス』の日射熱取得率は
0.43と、大まかに言ってエコガラス『サンバランス』は透明ペアガラスの約2倍の遮熱性能がある
ということになります。

窓の最も外側のガラスにコーティングされているLow-E金属膜の効果によって、
日射熱を室外へ反射するとともに、吸収して室外側へ再放射することで、
室内への日射熱の流入を防いでいることがわかりますね。
ガラスの豆知識Vol.3”で解説したように、Low-E金属膜は断熱性能も兼ね備えているので、
夏の暑さにも冬の寒さにも強く、バランスの良い、
一年を通して快適な窓を創るのがエコガラス『サンバランス』です。
エコガラス『サンバランス』という商品名の由来は、ここから来ています。皆さん知ってました?

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