西麻布ビル内装工事
設計:ダイスケモトギアーキテクチャー文:中崎隆司(建築ジャーナリスト)

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バブル期の建物のコンバージョン・プロジェクト。長所は残しつつ、入居する2社のブランド方針と文脈が一致するようなリニューアルを追求。
元木大輔氏が手掛けているのはバブル建築のコンバージョンだ。
「隠れ家的なレンタルスペースにしたい」「ブランディングを含めて空間的に会社のプレゼンテーションができるようなオフィスとショールームをつくりたい」がそれぞれの要望だ。
コンセプトは、バブル感と日本的要素、2つの相反する要素を並列に並べて、そのコントラストを楽しめるデザイン。
「日本的な要素を散りばめつつ、見たことがないような状態をつくる。背景がバブルな感じなので、相反する要素を並列に並べてそのコントラストを楽しもうがコンセプトだ」(元木氏)。
またiPhoneケースがクラフト技術を使用しており、iPhoneという最先端のデジタル技術と2つの異なったものが同居していることの延長として空間も2つの要素を散りばめるという意図もある。
間仕切り壁はiPhoneケースをモチーフにし、孔のサイズを30パイに拡大した有孔ボードを使用し、透け感のあるパネルにする。孔に丸い棒を差して棚やハンガーラックにできる壁のシステムとして設計している。
中崎 隆司(なかさき たかし)
建築ジャーナリスト・生活環境プロデューサー。1952年福岡県生まれ。法政大学社会学部社会学科卒業。生活環境の成熟化をテーマに都市と建築を対象にした取材・執筆、ならびに展覧会、フォーラム、研究会、商品開発などの企画をしている。著書に『建築の幸せ』『ゆるやかにつながる社会-建築家31人にみる新しい空間の様相―』『なぜ無責任な建築と都市をつくる社会が続くのか』『半径一時間以内のまち作事』などがある。
西麻布ビル内装工事
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所在地: | 東京都港区 |
用途: | レンタルキッチン、ショールーム、 オフィス、住宅 |
構造: | RC造 |
設計: | Daisuke Motogi Architecture |
建築面積: | 107.41㎡ |
延床面積: | 362.29㎡ |
竣工予定: | 平成29年8月 |

元木 大輔 (もとぎ だいすけ)
1981年埼玉県生まれ。
武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業後、スキーマ建築計画を経て2010年独立。建築的な思考を軸に、アクセサリー、家具、インテリア、エキシビジョンデザインから建築まで国内外で大小様々な領域のデザインを手掛ける。武蔵野美術大学、バンタンデザイン研究所非常勤講師。