山中湖村平野地区交差点 バス待合所
イー・エー・ユー+SUGAWARADAISUKE建築事務所文:中崎隆司(建築ジャーナリスト)

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観光産業の拠点となるバス待合所整備計画。地域の活性化と村民のアクティビティの起点となる施設を目指す。
イー・エー・ユーの安仁屋宗太氏とSUGAWARADAISUKE建築事務所の菅原大輔氏が手掛けているのはバス待合所の整備計画だ。
多様な居場所をつくるとともに増改築にも対応できる木造フレームシステムを採用。季節や用途、時間帯に合わせて内外を開閉する空間構成に。
バス停は東京・新宿から発着する高速バスの終点である。1日10数便が発着するが、現在の利用者の数は少ない。旅館民宿組合の窓口は裏手にあり、利用している人たちには不便だ。また寒冷地域だが、待合所もない状態だ。
南工区は1.8m~2mのレベル差があり、それを解消するために広場を設ける。「ご神木祭り」という地域の祭りができる広場として再整備する。
中崎 隆司(なかさき たかし)
建築ジャーナリスト・生活環境プロデューサー。1952年福岡県生まれ。法政大学社会学部社会学科卒業。生活環境の成熟化をテーマに都市と建築を対象にした取材・執筆、ならびに展覧会、フォーラム、研究会、商品開発などの企画をしている。著書に『建築の幸せ』『ゆるやかにつながる社会-建築家31人にみる新しい空間の様相―』『なぜ無責任な建築と都市をつくる社会が続くのか』『半径一時間以内のまち作事』などがある。
山中湖村平野地区交差点
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所在地: | 山梨県南都留郡山中湖村 |
全体監修: | 山中湖村デザイン戦略会議 |
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北工区・南工区
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基本設計・デザイン監理: | イー・エー・ユー、文化財保存計画協会 |
実施設計: | 馬場設計 |
敷地面積: | 4,118.35㎡ |
延床面積: | 375.71㎡(古民家3棟合計) |
階数: | 平屋・2階建て |
構造: | 木造 |
施工: | 北工区-2017年7月竣工、 南工区-2018年7月(予定) |
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バス待合所
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用途: | バス待合所 |
設計: | 建築-SUGAWARADAISUKE建築事務所 構造-TECTONICA 設備-ZO設計室 照明-灯デザイン |
建築面積: | 126.27㎡ |
延床面積: | 105.83㎡ |
階数: | 平屋 |
構造: | 木造 |
施工: | 2018年3月(予定) |

安仁屋宗太(あにやそうた)
株式会社イー・エー・ユー
1980年沖縄生まれ。
2005年東京大学大学院社会基盤学専攻(景観研究室)を修了後、イー・エー・ユー勤務。
橋などの土木構造物や広場などパブリックスペースのデザインを担当。
主なプロジェクトは、長崎・中央橋(2010年グッドデザイン賞)、広島・太田川大橋(2015年土木学会デザイン賞最優秀賞)、中央区・桜小橋(2017年10月開通)など。

菅原大輔(すがわらだいすけ)
SUGAWARADAISUKE建築事務所
1977年東京生まれ。
早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了後、シーラカンスアンド・アソシエイツ、Jakob+Macfarlane、Shigeru Ban architect Europeを経て2007年独立。
「物語る風景」をコンセプトに、まちづくりからから建築、ブランディングから被災地支援に至るまで、分野を横断したデザインを行う。
日本建築学会新人賞ほか、受賞歴多数。
早稲田大学創造理工研究科博士後期課程在籍、日本大学・東洋大学非常勤講師、山梨県景観アドバイザー。