ガラスの豆知識Vol.2 複層ガラスの内部結露メカニズム

内部結露はなぜ起きる?

雨やガラス表面に発生した結露、浴室での水滴など、開口部にかかった水が、
複層ガラスのグレージングチャンネル(以下グレチャン)内やサッシ框内に侵入します(図1)。
本来、複層ガラス用サッシは、排水機能が確保されていなければなりませんが、
何らかの原因で、適切な排水性が確保されないと、浸入した水がグレチャン内や
サッシ下框内に溜まり出します(図2)。溜まった水は以下の流れで中空層内に侵入します。

  1. 日中、サッシが日射熱を受ける事で、グレチャンやサッシ内に溜まった水が温まります。
  2. 温められた水は、封着部の二次シールの劣化を促進させ、さらに、蒸発する時に
    微粒子となって蒸気圧を高め、二次シールとガラスの界面から中空層内に侵入します。
  3. 中空層内に浸入した水分が、吸湿剤の吸収限界量を超えて飽和水蒸気量に達すると、
    結露となってガラス面に付着します。

これが、内部結露発生のメカニズムです(図3)。
常温程度の水に接触する、または短時間浸っているだけなら、
二次シールの劣化は加速されませんが、
<排水性の不良><温められた水><蒸気圧><界面への侵入>という
キーワードを持つ要因によって、複層ガラスの内部結露は作られるのです。

内部結露を防ぐには?

グレチャンやサッシの排水性をトータルで向上させること。 これが、最も重要なポイントです。
内部結露が発生すると断熱性能が低下することがあります。透視性も損ないますから内部結露の発生が、複層ガラスの寿命となります。
AGCのグレチャン付複層ガラス「ホームペヤEG」は、排水性向上を考慮したグレチャン形状になっています。
また、AGCの複層ガラス商品は、内部結露の発生に対して10年保証 をしています。
(※対象品種や施工条件、使用条件等で免責事項があります。)

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