導入事例

ガラスが変わると暮らしがかわります。
ガラスに求められている機能や性能に関する知識をご提供します。

快適な室内

5.気流・放射・体感温度

気流・放射
         

温度、湿度と並ぶ大切な要素、「気流」「放射現象」。
そして総合的な「体感温度」を作る環境とは。

気流

体感温度を作るひとつの要素は空気の動き「気流」です。近年、快適な室内温度環境のためにサーキュレーターや高天井空間では天井扇を設備し居室の上下の温度差を少なくすることが一般化してきました。これは室内温度差の解消ばかりでなく、夏季は適度な気流を作って体感温度を下げる効果もあります。

【画像】(図1)

(図1)

体の周りの上昇気流は快適さを生みます。

一般的には人間の体温は室内気温より高いので、静止状態では体の周りにわずかな上昇気流が発生しています。気温が高くても乾燥したよい季節では、この自然上昇気流が汗の蒸散を助け快適に感じるわけです(図1)。

 扇風機は人工的な気流を作り、それを身体に当て蒸散を助けて体表の温度を下げますが、強すぎれば不快です。
快適な気流は身体の代謝量によっても異なりますが、夏季の服装時に20cm/秒程度の気流が体に当たると体感温度が1°C下がると言われています。

【画像】(図2)コールドドラフト

(図2)コールドドラフト

断熱されていない窓は冷たい下降気流を生みます。

一方、冬期は窓ガラスが外気温の影響で冷やされます。ガラス近くの冷えた室内空気は下方に向かって流れます。これをコールドドラフトと呼び不快な下降気流になり、さらに床面を冷やすので冬の室内環境の大敵となります(図2)。

熱放射

さらに体感温度に影響するのが放射という現象です。二つの物体がそれぞれの温度(熱エネルギー) を持って存在している場合、離れていてもエネルギーは高いほうから低い方へ移動して平均化しようとする性質があります。これを熱放射といい具体的には赤外線としてエネルギーが移動するのです。

【画像】(図3)

(図3)

外気温や日射の影響を受ける窓は夏はヒーターのように、冬は冷却器のように感じます。

二つの物体を、「人体」と「窓ガラス」と考えてみましょう。人体は常態で約36°Cの一定した熱源です。夏季の日の当たる窓ガラスは太陽の日射を受けて熱せられているうえ、日射自体がガラスを透過してきます。
 また冬期は外気温と同じ、例えば0°Cにも冷やされています。36°Cの体温をもつ人間が窓際に立つと、夏季は窓ガラスがヒーターのように、冬期は窓ガラスに向かって体温が逃げていく冷え冷えした感じを受けます(図3)。

窓から離れるほどこの現象は小さくなりますが、窓ガラスばかりでなく周囲にある建築部位としての床・壁・天井などと人体の間に大きな温度差があると、熱放射現象から体感温度が大きな影響を受けることになります。従って内装各部位の表面温度は常に室内気温にできるだけ近いことが望ましいのです。

住まいにおける屋内外の熱の通り道、すなわち外気温の影響を最も受けやすい窓ガラスには、別稿で述べる冬期の「結露」ばかりでなく不快な「コールドドラフト」を避けるための<断熱機能>を、そして夏季は太陽光の直射による放射熱を遮る<遮熱機能>の両方が求められる理由です。

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