視線制御
ガラスは光を透過し、耐久性に優れる建材です。室内に光を採り込んだり、美しい景観を眺めることができる開口部や、視覚的な空間の広さを維持する透明間仕切り材として使われます。
一方、光を確保しながらも内部を見せず、プライバシーに配慮したい場所にもガラスを使うことができます。
視線制御 注目商品
外観意匠性とプライバシー性を両立
重厚感ある濃色のガラスを使用
金属膜で日射を遮蔽し冷房負荷を軽減
ガラスは、表面にコーティングすることで反射光を強めたり、テクスチャーを施すことで透過光を散乱させることができます。また、ガラスを着色させたりすることで透明度を下げることもできます。これらにより、ガラス越しの見せたくない内部のプライバシーを確保し、視線を制御することができます。
- 反射光による視線制御
- 光の散乱による視線制御
- 着色による視線制御
反射光による視線制御
■熱線反射ガラス<サンルックスT>
スパッタリング法によりガラスの表面に特殊な金属を薄くコーティングし、可視光領域の反射率が高く、ビルなどの開口部に使われると空や景観を映し出し、反射光によって外からの視線を制御することができます。また、近赤外線領域の日射を反射する遮熱効果で冷房負荷を軽減することができます。
■ベランダ手摺り用ガラス<ラミスカイ>
サンルックスTを合わせガラスにしたマンションなどの手摺りに使われるガラスです。建物の外観アクセントとなる反射性と、室内のプライバシー性を確保する視線制御を両立します。
光の散乱による視線制御
ガラス表面に微小な凹凸を形成すると、ガラスに入射した光は散乱し、直線的な光が柔らかな光に変化します。この光の散乱を使うと、光による明るさを確保しながらも視認性が低くなるため、プライバシー性を確保できるようになります。
■<型板ガラス><ホームミストロン><イマジン>
ガラスの表面自体に型模様が刻み込まれています。比較的粗い表面の凹凸で光を散乱し、デザイン性と採光、プライバシー性を確保します。
■<すり板ガラス><フロストグラス>
<フロート板ガラス>は、表面にサンドブラスト処理やエッチング処理をすることで表面に微小な凹凸が形成され、光を散乱させることができます。<すり板ガラス>はガラス表面に金剛砂を吹き付けるサンドブラスト処理により、<フロストグラス>はさらにフッ酸によってサンドブラストで彫り込んだ模様をなめらかに仕上げます。これらもプライバシー性を備え、光を確保しながら内部を見せたくない部位に使われています。
■<やわらぎ><ラミスカイ(シルキータイプ)>
<やわらぎ>はガラス表面に和紙調のフィルムを貼合し、<ラミスカイ(シルキータイプ)>は乳白色の中間膜を合わせガラス加工し、デザイン性と採光性、プライバシー性を確保します。
着色による視線制御
ガラスは透明ですが、光の透過性を確保しながらも、ガラス自体を着色したり、特殊フィルムを使った合わせガラスにしたりすることで着色することができます。着色することで透過率を調整したり、ガラス越しに見えるものに色が加わることで、プライバシー性をコントロールすることができます。
■熱線吸収板ガラス<サンユーログレー、サンユーロブロンズ、サングリーン>
ガラス原料に金属を加え、グレー、ブロンズ、グリーンに着色したガラスです。日射を40~60%程度吸収し、冷房負荷を軽減できることに加え、着色により視線を制御します。
■<カラーラミセーフ>、<ラミトーン>
着色した特殊フィルムを合わせガラス加工した視線を制御できるガラスです。<カラーラミセーフ>は外装使い可能、<ラミトーン>は内装用ガラスです。