ラコベル®&マテラック®

注意事項・品質保証等

ガラスを安全に末永くお使いいただくために

設計・施工上の注意

【装飾ガラス共通】

  • 外装には使用できない内装専用の商品があります。確認の上ご使用ください。
  • 内装に使用する場合でも、直射日光の当たる場所や高温多湿の場所へのご使用はお避けください。
  • ガラス壁材の納まり・施工」を併せてご覧ください。
  • 棚板や間仕切り材など、ガラスエッジが露出する納まりの場合エッジへの衝撃で破損リスクが高まります。飛散防止フィルムを貼るなどガラス側での安全対策を推奨します。
  • キッチンユニットのワークトップ周辺の壁面への使用は、熱と湿気及び調理器具の接触に対する安全性をご確認ください。
  • 曲げ加工はできません。

【ラコベル&マテラック】

使用上の注意

【装飾ガラス共通】

  • 特殊樹脂加工面を鋭利な金属などで傷つけないようにしてください。特殊樹脂加工面は補修ができません。
  • 清掃する時は、傷がつかないように、きれいな水やぬるま湯を浸した、きれいな柔らかい布やスポンジなどで軽く拭いてください。スポンジの硬い部分の使用や強く擦ることは絶対に避けてください。
  • 洗剤を用いる場合は、水やぬるま湯で薄めた中性洗剤を用い、仕上げ段階でよく拭き取ってください。溶剤(シンナーなど)などの薬品は使用しないでください。

【ラコベル&マテラック】

  • カタログ「AGC Color glass Lacobel & Matelac」をご確認ください。
  • 常に表面や目地をできるだけ乾燥した状態に保ってください。
  • 汚れは薄めた中性洗剤を用い、やわらかい布で拭いてください。
  • 洗浄後、乾いた布で拭きあげ、目地や下地に水分が長時間残留しないようご注意ください。
  • 頑固な汚れでもカッターで削り取ったり金属タワシやスチールウール、研磨剤入りのナイロンタワシなどは使用しないでください。表面に傷がつく場合があります。
  • 目地の汚れなどに塩素系のクリーナーは使えません。裏面の塗料に悪影響を及ぼす場合があります。

ガラス壁材の納まり・施工

ここでは、ガラス壁材の施工法を接着工法を中心にご紹介します。

● 事前にご確認いただきたいこと注意マーク

  1. 取り付け下地

    ガラス壁材の施工後の耐久性、ゆがみの有無などは、下地壁の良否に左右されます。十分乾燥し、ガラスの重量を支える強度を持つ下地平面が必要な条件です。

    • モルタル、コンクリート下地は、乾燥していることを施工前にご確認ください。
    • 下地の酸洗いなどは、ガラス取り付け前に作業を完了しておきます。
    • 木部ベニヤ下地は厚み6㎜以上のものをご使用ください。
    • 壁紙、クロス、レザー下地は、支持力が期待できません。ガラス取り付け部分の壁紙などをはがす必要があります。
    • 石材、金属板、金属性アングル、またはチャンネルなどは表面平滑性に注意します。
    • 下地の種類と工法については、表1をご参照ください。
    • 白色系の下地は両面接着テープ(ミラーマット)やガラス壁材用接着材の影が映る可能性がありますのでご注意ください。
  2. ガラス面積

    接着構法の場合のガラス面積は、1枚当たり1m2以内にしてください。

  3. ガラス板厚

    一般に壁装に用いるガラスは、呼び厚さ5ミリです。薄ければ軽く扱いやすいですが、下地の不陸(凹凸)を拾うなど問題があり、また厚ければ重くて扱いにくいという問題が出てきます。特に柱巻きの場合、コンセントの孔あけ加工、あるいは、梁を避けるための切り欠き加工をするケースが多いので、十分に板厚を検討してください。通常は呼び厚さ5ミリで十分ですが、加工量、加工形状によってはガラス強度が弱くなるので、呼び厚さ6ミリ以上を用いる場合もあります。

  4. 目地について

    眠り目地は破損の原因になるので、連装段積の場合は、必ず目地をとりコーキングします。目地幅は3mm以上です。

表1 下地の種類と工法
下地 施工着手までの時間 工法 備考
耐水ベニヤ板仕上げ 耐水ベニヤ板の施工後、
すぐに施工可能
両面接着テープおよびガラス壁材用接着剤 木軸組・
軽量鉄骨軸組
モルタル仕上げ モルタル塗り後、およそ1ヵ月の乾燥期間が必要 両面接着テープおよびガラス壁材用接着剤
(モルタルやコンクリートは吸水性が大きく、両面接着テープは湿気により接着力が落ちるので、受け金物を併用するのが望ましい)
RC造、SRC造
コンクリート打ち放し コンクリート打設後、
およそ2ヵ月の乾燥期間が必要
施工面積が少ない場合
石膏ボード ボード施工後、すぐに施工可能 両面接着テープおよびガラス壁材用接着剤(軸組に達する受け金物を併用するのが望ましい) 金物を併用しない場合ボード表装紙剥離のおそれがある
  • 下地の不陸の範囲は±5mm以内に納まるようにします。±3mm以下が理想的ですが、不陸が±5mm以下なら、映像のゆがみや不連続性の調整は施工により可能です。
    ±5mm以上になると、下地の修正が必要になってきます。また、±3mm以上±5mm以下の不陸で映像を調整するには、金物などの使用が必要とされる場合があります。
    下地への要求精度は、設計段階での十分な検討が必要です。

● 標準納まり

ガラス壁材は、基本的にはすべて同一構法で行いますが、特にミラーは、映像を反射するため、厳しい面精度を要求されます。

● 特殊施工警告マーク

天井に鏡を取り付ける場合は、万一の落下の危険に備え、1枚の最大寸法を600×600mm程度にとどめ、かならず受け金具で重量を受けるようにしてください。

● ガラス壁材用接着剤について

ガラス壁材用接着剤は、接着力のほかコーティング材料などとの相性があります。この点から、それぞれのガラス壁材に適合するガラス壁材用接着剤をお使いください。(表2「ガラス壁材用接着剤」をご参照ください)
接着剤のご使用にあたっては、接着箇所合計で1m2当たり200ml以上かつ1箇所当たり20ml程度とし、十分な接着力を確保してください。(図1 参照)
施工に際しては、接着剤の打設は厚さ10mm程度としてください。(図2-1 参照)接着剤打設後のガラス壁材張付け時には、接着剤が3〜5mm厚に均等に潰れるように押しつけてください。(図2-2 参照)

● 両面粘着テープ(ミラーマット)

初期粘着性に優れ、同時に長期間にわたり安定したクッション性・接着性を維持します。ご使用にあたっては、ガラス面積の1/10以上を目安としてください。

  • 両面粘着テープ(ミラーマット)はグレー色タイプでの施工を推奨します。
表2 ガラス壁材用接着剤
種類 商品名 接着剤
ミラー サンミラーG 【推奨】
セキスイボンド#75M
POSシールマルチ
サンミラーG リアリティア
カラーガラス ラコベル 【指定】必ずこの接着剤をご使用ください
POSシールマルチ(ライトグレー色)
POSシールスピード(ライトグレー色)
マテラック
  • 白色系の下地は両面接着テープ(ミラーマット)やボンドの影が映る可能性がありますのでご注意ください。
  • 両面粘着テープ(ミラーマット)はグレー色タイプでの施工を推奨します。
  • POSシールはご使用いただけません。
図1: 接着剤の打設とガラス壁材の張付け、図2-1:接着剤の打設(断面図)、図2-2:ガラス壁材の張付け(断面図)

表2「ガラス壁材用接着剤」をご参照ください。

【取付方式例】

●接着構法(約1m2まで)

接着構法(約1m2まで)

●接着・金物併用構法

接着・金物併用構法

【壁面納まり例】

●壁面連装段積(接着・突付け方式:1枚当たり約1m2まで)

壁面連装段積(接着・突付け方式:1枚当たり約1m2まで)

●壁面連装段積(接着・隠し金具方法:1枚当たり約3m2まで)

壁面連装段積(接着・隠し金具方法:1枚当たり約3m2まで)

●壁面大板(接着・受け金具方式:1枚当たり約5m2まで)

壁面大板(接着・受け金具方式:1枚当たり約5m2まで)

表2「ガラス壁材用接着剤」をご参照ください。

【天井納まり例】

●天井貼り(1) 

天井貼り(1)

●天井貼り(2) 

天井貼り(2)

*条件によっては施工できない場合があります。

【柱巻納まり例】

●柱巻断面(1) 

柱巻断面(1)

●柱巻断面(2) 

天井貼り(2)

●柱巻、梁部分の方が大きい場合、
 鏡はつなぎにした方が安全。柱巻、梁部分の方が大きい場合、鏡はつなぎにした方が安全。

表2「ガラス壁材用接着剤」をご参照ください。