食中毒回避のため飲食店が選んだ解決策

飲食店 T店

  • 結露で衛生環境を維持できない

    食中毒回避のため飲食店が選んだ解決策

    飲食店 T店

    背景

    回転寿司チェーンT店の国道沿いのある店舗は、敷地内に広い駐車場を設けている。同じ国道沿いに、ほかの回転寿司屋やファミレスが並んでおり、リピータ獲得のため、顧客満足度の向上を常に意識していた。

    課題

    結露で窓枠の回りにたびたびカビが発生し、清掃が追いつかない

    その店舗では客席側の3方に大きな窓を設けていました。冬場はその窓にひどい結露が発生し、窓の回りは常に水滴が滴るほどになります。窓枠の回りには水が滴った痕が残り、カビも発生。見た目が悪く、不衛生な印象を与えることから本社の統括責任者A氏は、これでは客が離れてしまうと危機感を持ちました。店舗の従業員には厳しく注意し清掃を徹底するように指導しましたが、清掃してもすぐに清掃前と同じ状態に戻ってしまうと店舗側からも不満の声が。もはや清掃だけで解決できる状態ではなかったのです。

    放置すれば細菌の温床となり食中毒などを引き起こす可能性も

    抜本的な改善が必要だと感じたA氏は、本社に報告し、具体的な解決策の検討を始めました。ところが、手がかりすら見つからないうちに、問題はさらに大きく発展してしまいました。
    「店舗が保健所の衛生検査を受けた際に、結露で浮いた壁紙やカビについて、放置すれば細菌の温床となり食中毒などを引き起こす恐れがあると指摘を受けたのです。O157感染による死亡事故を引き起こし廃業した飲食店がいくつも出ており、すぐに改善が必要でした」(A氏)
    食品の乾燥を避けるため、店舗内の湿度は下げるなどの対策は取れません。適度な湿度を保ちながら、結露を根絶する手段をみつけるほかありませんでした。

    課題のポイント

    ・結露がひどく、窓枠回りの汚れやカビが目立ち、掃除も追いつかない
    ・細菌が繁殖し食中毒を引き起こす可能性がある

    解決

    解決のポイント

    ・短工期・低コストで複層ガラス化し、結露を根絶できた
    ・冷暖房効率が改善され、年間のエネルギー削減率32%を達成

    後付けLow-Eガラスにより、低コストかつ短工期で複層ガラス化を実現

    結露の解決策として、遮熱フィルムや窓ガラスの複層ガラス化が候補に挙がりました。より効果の高い複層ガラス化の検討を進めることになりましたが、すべての窓を複層ガラス化するには想定以上の費用がかかることが判明。短工期・低コストでどうにか複層ガラス化できないかと情報収集を続けたA氏は、ついに手がかりをつかみます。それは、既存の窓の上からLow-Eガラスをそのまま貼り付けるだけで複層ガラス化できる、AGCの「アトッチ」でした。室内側から施工ができるため、足場などを組む必要もなく、短工期で施工できるとのことでした。

    夏場・冬場の空調効率を大きく改善。年間でエネルギー削減率32%を達成

    AGCに問い合わせ、店舗の診断を実施してもらいました。その結果、予算内で施工でき、確かな効果が得られることが分かり、導入が決定。アトッチの導入は1日で完了し、結露を解消衛生的な環境を保てるようになったのです。
    導入効果は、結露の解消だけではありませんでした。広く取っている窓から冷気が差し込み、暖房効率が悪かったのですが、暖房が効きやすくなり省エネ化できました。さらに、夏場も強い日差しで熱された駐車場からの熱が伝わるため、店舗では冷房が効きにくかったのですが、これについても大きく改善。年間では、エネルギー削減率32%を達成したのです。
    「本当に、店で食中毒の被害が出れば、1店舗だけで済む話ではありません。会社が倒産する可能性も十分に考えられます。そのような事態を引き起こさないために、ほかの店舗にもアトッチを導入しようと検討を進めています」(A氏)


    問題を解決した商品はこちら