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file.18 ダブルスキン内部の結露防止 GLASS&ARCHITECTURE Design Files
case4:TOD'S表参道ビル
[階段室] Top
TOD'S表参道ビル基本図面 TOD'S表参道ビル概略
シールのみでガラスを支持する構造の可能性
フレームやDPGやMPGなど、金物で固定するのがガラスの一般的な荷重支持方法であるが、シールの接着力のみで荷重を受ける方法もある。その可能性を追求した例を紹介する。
DATA
[ダブルスキン外側ガラス]種別:フロート合わせガラス 板厚:12ミリ+12ミリ
[ダブルスキン内側ガラス]種別:フロートガラス 板厚:10ミリ
[リブガラス]種別:強化合わせガラス 板厚:12ミリ+12ミリ
シールの接着力でガラスを支持している。 外観上ガラスの支持材は視認されない。しかもガラスと躯体の間の目地は8~11ミリと細く、目立たない。
シールの接着力でガラスを支持している。 外観上ガラスの支持材は視認されない。しかもガラスと躯体の間の目地は8~11ミリと細く、目立たない。
 TOD'S表参道のファサード・ガラスには躯体とのとりあいに細い目地がまわっているだけで、 ポイント支持するメタルや辺で支持するサッシが見あたらない。 このガラスの支持には外からは見えないアクロバティックな仕掛けが施されているのだ。 それはシーリングストラクチュア。 シールの接着力で荷重を受けるこの構法は30 年近く前から施工されている。 たとえばリブガラスをシリコーンで面ガラスに接着し、 面ガラスの荷重をリブに伝えて支持する「グラサード」という構法がある。 ファサードにメタルの支持材を露出させたくない意匠上の理由からこの構法がとられたが、 ここではそのリブさえ使っていない。
 仕掛けはガラス面の背後のエッジ部分に設置されたアルミの細いフレームにある。 このフレームの中にガラスの小片をレール状に嵌め込み、 この小片ガラスとファサードのガラス面を構造シリコーンで接着している。 ガラスを接着力で支持する場合、強度上ガラス同士を接着することが必要になってくるからだ。 リブガラスの接着技術が応用され、リブの代わりにアルミの型材が荷重を躯体に伝えている。 ただし、非常時の脱落を防止する安全装置として、脱落防止ピースを設置している。
 これは、外側合わせガラスの小口にステンレスのピースを挿入し、これをフレームに固定している。 ステンレス・ピースのプレートは合わせガラスの間に挟み込ませていて、 このプレートの厚み+1.5ミリ程度の厚みが保てるよう中間膜の枚数を選定している。 ガラスの厚みを通して見たこのプレートの色彩は目地色と同等になるよう調整を繰り返した。
 そこまで支持材の存在感を抑えている意匠なので、目地幅は8~11ミリの細さに抑えている。 また、内側ガラスは枠納まり。 かかりやエッジクリアランスを極限に追い込んで、見つけを15ミリに抑えた。 構造体が免震構造であり、変形追従性能に関して大きな制約を受けなかった為実現できた意匠ともいえる。
コンクリート躯体エッジ部分に設置されているフレームにはめ込まれたガラスの小片が、シールの接着力で外壁面ガラスを支持している。  Photo: Nacasa & Partners inc