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茅野 まずはヤマハから「伝統と革新の融合」と「音や楽器を感じさせる」という2つの大きなテーマの提示がありました。そこで我々は、ガラスのショーケースの中に巨大な楽器が収納されている、というイメージを提案したんです。 −− ガラスに金を挟み込むというアイデアが出てきた経緯を教えてください。 茅野 ヤマハからは、クールな雰囲気を持つガラスという素材を暖かい印象にすることはできないか、という宿題をいただきました。その答えとして我々は、合わせガラスの間に何かガラスを有機的に感じさせる素材を挟むことで、ガラスの冷たさを消しながら、その長所を引き出すことができるのではないかと考えました。 −− ここで金箔という素材を採用された理由を教えてください。 茅野 ガラスに挟み込む素材をいろいろと試して、機能と見え方の両方の理由から金箔を選択しました。ガラスが透けて見えるように金箔を均一に撒いていますが、これは金箔を茶漉しのようなものに入れて、職人さんが息をひそめて一気に撒く、という方法でつくられています。つまり職人技を現代のテクノロジーで封じ込めているんですね。 鈴木 外装に金箔を使った合わせガラスを採用するのは日本で初めてなので、20年ほどの再現期間で試験を行い、耐久性を検証しています。 |
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