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case9:ユニクロ 心斎橋店 GLASS&ARCHITECTURE Design Files
file.35 ファサードに秘められたミニマムな操作
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概要 基本図面
国内では類例のない、ETFEフィルムによる外装。実現のために、4ピース分のモックアップで検証を重ねたという。シンプルなグリッドに秘められた、ディテールの工夫を聞いた。
「グリッド抑え金物が印象を変える」
 

――ETFEフィルムの張り方については、どんな検討をされたのでしょうか。

藤本 京都にある太陽工業の工場で、4マス分のモックアップで検討しました。1つのグリッドが大きいので、隅にシワが寄りやすいのです。きれいに張れて、かつシャープなグリッドとするために、かなり試行錯誤しました。

――細部の詰めですね。特にどういった部分が重要ですか?

藤本 グリッド間の押さえ金物の色とサイズ、形です。色は数種類くらい、純白から少しグレーがかったものなどを試しました。形状もフラット、膜の形状が延長したようなもの、溝が入ったものをつくってもらい、最終的には膜の形がそのまま延長したようなものを選びました。サイズは標準のものが幅およそ90mmでしたが、70mmくらいに詰めてもらいました。たった20mmの違いですが、ずいぶん印象が変わりましたね。

 
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左/外装のアップ。グリッドは明快だが、押さえ金物の存在感はわずか。
右/押さえ金物のディテール。ETFEフィルムのカーブを延長したような断面を持つ。
写真:新建築写真部
※上記右断面詳細図画像クリックで拡大表示されます。
 
「光のディテール」
 

――照明については、モックアップでどういった検証されましたか?

戸恒 光源と膜の距離や個数などです。数を増やすとそれだけコストが掛かるので、最小の数で効果を出すために、いろんなパターンで実験をしました。

――LEDの光源はどのような状態で並んでいるのでしょうか。

戸恒 相互に光が干渉しないよう、1つひとつのマス目ごとに仕切りを入れています。並べ方については、聞いたら面白くないので、ぜひとも実物を見て当ててみてください(笑)。立体感を出し、グリッドを保ちつつ、全方向に光が動く、という置き方を工夫しています。同業の照明関係者でも正確に当てられる人は、なかなかいないんですよ。

――なるほど。では、LED照明の個数はどのくらい入ってますか?

戸恒 1マスにつき、100個に満たない数です。看板のように全体を光らせる場合に比べると、かなり少ないと思います。周囲の広告看板と比べてみるとわかるのですが、かなり抑制された表現になっているのではないでしょうか。

 
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「LED照明の配置は秘密ですが……」と戸恒さんから代わりにいただいたムービー用のスケッチ。
左/「夏・木漏れ日と水」 右/「刻一刻」
※上記画像クリックでそれぞれ拡大表示されます。