ピラン®
注意事項・品質保証等
ガラスを安全に末永くお使いいただくために
設計・施工上の注意
【ピラン】
- ・<ピラン>は、耐熱防火性能を高めるために、エッジに特殊面取りを施しています。また、傷防止用のエッジ保護テープが巻いてありますので、剥がさずに施工してください。
- ・外観上普通の板ガラスと区別しにくいため、コーナー1ヵ所にマークが表示されています。
- ・<ピラン>に傷がつくと、所定の耐熱防火性能が保てないおそれがあります。以下に示すような運搬時や施工時の傷には、十分注意してください。
- -運搬、ハンドリングの際のひきずりによる傷。
- -バックアップ材挿入の際の、ドライバーやヘラによる傷(木製や樹脂製器具の使用を推奨します)。
- -シーリング仕上げの際の、ヘラによる傷(木製や樹脂製器具の使用を推奨します)。
- -クリーニングの際の、清掃器具による傷(木製や樹脂製器具の使用を推奨します)。
- ・平板のみで、曲げ加工はできません。また、切り欠きや孔あけはできません。加えて、熱処理しているため、製造後の切断や面取りはできません。実際にご使用になる寸法や形状でご注文ください。
- ・<ピラン>を使用して防火戸の認定取得をご検討される場合には、必ず事前にAGCまでご連絡ください。
使用上の注意
【ピラン】
- ・<ピラン>は組成と製法上の理由から、微細な気泡が混入している場合がありますが、耐熱防火性能上の影響はありません。
- ・熱処理の影響により、フロート板ガラスと比較して、反射映像のゆがみや透視ひずみが大きくなります。
- ・常時高温になる場所に使用する場合は、200℃を上限としてください。また、高温に繰り返しさらされる暖房器具などへは使用しないでください。
- ・<ピラン>を清掃する際には、金属製のカッターやスクレイパーは使用しないでください。また、スクイージーを使用する場合には、金属部分がガラスに触れないようにしてください。
防火・耐火ガラスを正しくお使いいただくために
以下の各用途のガラスとしてご使用いただくためには、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの(告示仕様)又は国土交通大臣の認定を受けたもの(個別認定)であることが求められます。
■ 防火設備について
- ①個別認定では、サッシやガラスなどの構成材料を一体として個別に認定されています。認定を取得したメーカー以外の製品では、防火設備としてご使用いただけません。ご注意ください。使用できるガラスについては、認定を取得したメーカーなどへお問い合わせください。
- ②建築基準法における仕様規定(平成12年建設省告示第1360号)による防火設備には、鉄材又は鋼材の枠との組み合わせで、網入板ガラス(<ヒシワイヤ><クロスワイヤ>)が使用できます。その他にも枠材質とガラス種類(耐熱強化ガラス<マイボーカJ>)の組み合わせで使用可能なものがありますが、ガラスの仕様や種類、枠の開閉形式、寸法、納まりなどが詳細に決められていますので、それぞれの規定での使用可否を確認した上で、内容を遵守してください。
- ③<マイボーカ><ピラン><ヒシワイヤ><クロスワイヤ>は、「(一社)建築開口部協会(旧カーテンウォール・防火開口部協会)」が認定取得している防火設備のメンテナンス用の主構成材料として、認定サッシおよび副構成材料(指定ガスケット、指定シーラントなど)との組み合わせでご使用になれます。ご使用の際には、「(一社)建築開口部協会」が定めた標準仕様書を確認した上で、指定する施工方法、副構成材料(指定シーラント、指定ガスケットなど)を遵守してください。なお、2019年4月以降新規物件での運用は停止されています。
■ 特定防火設備について
- ①特定防火設備は、サッシやガラスなどの構成材料を一体として個別に認定されています(個別認定)。認定を取得したメーカー以外の製品では、特定防火設備としてご使用いただけません。
- ②万一ガラスが破損した場合には、ガラス入り防火戸に貼り付けられている認定シールに記載されているメーカーまでご連絡ください。
■ 30分耐火構造の屋根について
建築基準法における30分耐火構造の屋根には、網入板ガラス(<ヒシワイヤ><クロスワイヤ>)が使用できます。個別認定を取得した場合を除いて、網入板ガラス以外のガラスは使用できません。ご注意ください。
■ 1時間耐火間仕切壁について
- ①1時間耐火間仕切壁は、サッシやガラスなどの構成材料を一体として個別に認定されています(個別認定)。認定を取得したメーカー以外の製品では、1時間耐火間仕切壁としてご使用いただけません。
- ②万一ガラスが破損した場合には、ガラス入り耐火間仕切壁に貼り付けられている認定シールに記載されているメーカーまでご連絡ください。
■ 防火設備における納まり図(例)
テンパライト断面応力図
グレイジングガスケット施工例
- * サッシメーカーや窓メーカーなどが個々の製品ごとに指定評価機関での試験に合格し、国土交通大臣からの認定を受けた製品(個別認定)については、認定取得した仕様、納まりでご使用いただく必要があります。ご使用の際には、認定取得したメーカーなどが指定する施工方法、副構成材料(シーラント、バックアップ材など)を遵守してください。