建築設計事務所勤務後、AGC関連会社にて勤務。配属先の「防音事業部」にて防音のスペシャリストに。2003年独立。新築からリフォーム、小規模修繕等の設計・提案から工事管理まで一貫して行い、建築素材への造詣の深さに定評がある。
とても嬉しく思います。弊社は、建築事務所であって、窓ガラスを専門に販売・施工している訳ではありません。新築やリフォームなどのご要望の際に、様々な窓ガラスのメリット・デメリットを含め全てご説明した中で、お客様が最終的に選ばれた多くの窓が「窓窓」であったからだと思います。窓やガラスもそうですが、新築やリフォームを依頼されるお客様は、今目の前に見えないものを作ろうとされている。私の仕事は、その目に見えないものを提案しカタチにしていく仕事です。その為には、まずお客様にカタチになっていないものをいかに想像してもらい、ご納得いただかないといけません。そのためには、自分の目で確かめ納得が出来る物を提案し、出来ない物は提案しない、出来ない物は出来ないと伝えながら進めています。そうでないとお客様の信用を得ることはできないですからね。
そうですね。その為にはお客様からの相談や暮らし方などお伺いしながら、機能性はもちろんのこと住まいが完成した後の暮らし方も含めて提案を一つ一つ丁寧に重ねていくんです。そしてガラス1枚でも機能性など丁寧に説明をする。小さなガラスのサンプルから施工後の暮らし方まで想像いただき納得いただけないとお客様が長く住まえる家を作り上げることはできないと思っています。私は、「reform」ではなく「rehome」であると思っています。古くなったものを壊れたものをただ直すのではなく、家族構成や生活の変化に合わせて住環境を変えていく。社名である「住環境計画」は、お客様の将来の暮らし方まで一緒に考えカタチに変えたいと思ってつけたんです。
こちらにお住まいになられるお客様は、住宅メーカーにはない自由な設計と、自分達の趣味やゆとりの時間を大切に出来る空間を求められておりました。それをまとめ上げ、イメージを膨らませ提案しました。吹き抜けで光がたくさん入る明るいリビングには、夏の暑さなど防げるように遮熱性・断熱性の高いガラスにすることはもちろんですが、もうひとつ思いついたことがあったんです。それは、壁。猫を飼っているとどうしても壁に傷がつきがち。だからと言って腰壁にするのも面白くない。そこでカラーガラスを提案。部屋の中も明るくなり、傷もつきにくい。お客様も大変喜ばれて設置することになりました。実は、これを思いついた時はすっかり忘れていたのですが、自分が過去に訪れた海の洞窟の写真をたまたま見て思い出したんです。今回の提案は、この自然の美しさがお手本だったのかと。頭の隅にあった海の洞窟を訪れた印象がリビングに反映されています。
漠然としたことでもいいのですが、とにかく自分の中で「こうしたい」というイメージをたくさん箇条書きで構わないので、お話いただきながら一緒に考えていけたらいいと思います。窓1枚変えるだけで、暮らし方は変わってしまう。逆に言っていただかないと、自分の趣味になっちゃいますから(笑)。
マンションでも住宅でも今の建物を、どれだけ長く使えるかっていうことをもっと提案していきたいと思っています。ガラス一つでも暮らし方は変わる。「rehome」を手掛けていきたいと思っています。設計は様々な場面での戦いがあり疲れるときもありますが、完成しお客様の満足したお言葉をいただけることが何よりも幸せなことです。物件の大小に関わらず、内窓一つでもご満足したお言葉をいただけることが何よりも幸せなことですね。