導入事例

ガラスが変わると暮らしがかわります。
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快適な室内

2.温度と湿度

熱・温度・湿度

高気密・高断熱を指向することになった住まい。そこではまず温度と湿度が快適さに大きく影響します。

温度

温度計の示す気温で快適と感じるのは、季節や服装によって異なるうえ体調やそのときの身体の代謝量によっても違うことはご存じの通りですが、省エネの点からの目標室温は夏季冷房時28°C、冬期暖房時20°Cと言われます(図1)。中間期は24°C前後ということになり、この時期はほぼ外気温とイコールで気温だけから見れば空調は不要ということでしょう。
機械的に快適な室内温度を作ることは比較的簡単ですが、同時に考えなければならないのが湿度です。

【画像】(図2)

(図1)

湿度

好ましい湿度も季節によって変わります。「建築物における衛生的環境の確保に関する法律(略称・建築物衛生法)」では40~70%とされていますが、体感的に快適なのは40~55%ではないでしょうか。この「湿度」は天気予報でも示されますが、一般的には「相対湿度」のことで、これはその気温の空気が含むことのできる飽和水蒸気量に対するパーセンテージです。

密閉された大きなケースの中に水を入れた容器を置いた状態を考えてください。水は水蒸気としてケース内に蒸発し容器の水は減少していきますが、ある時点でそれ以上蒸発しない均衡状態になります(図2)。このときの空気は飽和水蒸気量を持っています。

【画像】(図2)

(図2)

水は蒸発し飽和状態になります。

しかし空気は温度が高いほど多くの水蒸気を含むことができます。同じ「湿度60%」でも室温30°Cの時と0°Cの時の空気中に含まれる水蒸気量は異なります。(図3)

【画像】(図3)

(図3)

空気は温度が高いほど多くの水蒸気を含むことができます。

気温30℃の時の飽和水蒸気量は30.3g/㎥、0℃の時は4.85g/㎥という試算もあります。
居住空間は大きく、ある程度の外気との流通もあるため、上記のように水蒸気が飽和状態になることは入浴中の浴室などを除けばまずありません。しかし人体を始め水分が蒸発する要素があって、気密性がよい空間であれば湿度は上昇していく方向にあります。

例えば家族4人での生活は1日に6.7kgの水を発生させる、という研究もあり、これは2リットルのペットボトル3.5本分の水を室内に撒いているようなものです。調理や入浴は多くの水蒸気を発生するため、そのような場所では発生源の近くで排気して室内全体に湿度が回るのを防ぐ「局所排気」が必要です。

住宅の気密性が良くなれば省エネルギーに貢献しますが、室内湿度は上昇傾向になり、冬期に結露が起きる原因をつくります。そして先に述べた、温度による飽和水蒸気量の違いが冷たい窓や壁に結露を招く理由なのです。結露については別項で詳しく解説します。

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