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第1回トークセッション「色と素材」20146月20日17:30縲鰀18:30 @六本木ヒルズ FIFA STADIUM

第1回トークセッション「色と素材」六本木ヒルズ FIFA STADIUMで開催!

パネリスト
芦沢啓治(芦沢啓治建築設計事務所代表。建築家・プロダクトデザイナー)
大野力(sinato代表。建築家)
長坂常(スキーマ建築計画代表。建築家)
※50音順・敬称略
コーディネーター:笈川誠(BAMBOO MEDIA代表。元『月刊商店建築』編集長)

『AGC COLORS GUILD 2nd. Season』の第1回トークセッションは、東京は六本木ヒルズ・イベントスペースに特設された「FIFA STADIUM」で開催されました。 AGCはFIFAワールドカップのオフィシャルスポンサー。およそ1ヶ月にわたり世界中を熱狂させたこのサッカーの祭典において、ピッチサイドに設営された各陣営ベンチに、これまでの樹脂製のものに換わってAGCの技術を結集したガラス製のシェルが採用されたお披露目も兼ねての会場設定です。

実物のベンチが展示されたこの会場でのセッション・テーマは、「色と素材」。タイムリーな会場での開催ということで、事前応募の50名を超えるオーディエンスの前で、『商店建築』誌・元編集長の笈川誠氏のコーディネイトのもと、新GUILDメンバー・芦沢啓治、大野力、長坂常の3氏による、熱いトークセッションが繰り広げられました。

芦沢氏は、「色にはさまざまな選択肢があり、一度そこに目を向けると多用な世界がその先に広がっている奥深いもの」とした上で、「僕は、色を単なる記号としてではなく、その場所、時間、周辺との関係性においてその見え方、感じ方を変える光のようなものとして捉えている」と発言。一方、大野氏は自身の色の扱い方を「表面に出てくる情報の量として捉えている」とし、「木や石ならではのテクスチュアがフラットな塗装面よりも多くの情報量を持つのと同様に、ヴィヴィッドな色や深みのある色を与えるなど、他の色面との関係性の中で差異をコントロールすることによってそこに情報が生まれ、目的に適った空間を構築しやすくなる」と語りました。また、長坂氏は「色は、気分や状況をかたちづくる大切な要素。なので、固定性・限定性を強いるのではなく、テンポラリーな変化を受け入れられる要素として扱いたい。住居ならばお気に入りグッズの色をいつどのように入れ変えても映える空間にしたいし、背景としての色をガラッと変えるだけで気分までをも大きく変えるような空間をつくりたい」とその思いを語りました。

クリエイターの公私、業界の裏表をも知り尽くした小気味の良いコーディネイトで定評のある笈川氏の司会進行のもと、ときには笑いも交えながらリラックスした雰囲気の中で、第一線で活躍するクリエイターの「素材と色」をテーマとするトークセッションは幕を閉じました。

Works

1001、芦沢氏作品

集合住宅内住戸のリノベーション。濃いブルーの壁紙をリビングルーム、ベッドルームに横断して使用。露出する面積、太陽光や人工照明によって照らし出される見え方の違いで、同一色ながら微妙に異なるニュアンスの違いを表現。

dwango、大野氏作品

IT企業本社・エントランスロビー。“白”を基調としたニュートラルな空間に、アルミ、カラーガラス、植物、テキスタイルなど、さまざまな“テクスチュア”の素材を入れ込むとともに、シルバー、ブルー、グリーンなどの“色”をそこに組み合わせることで、インパクトがありながらもまとまりのある空間を実現。

Flat Tables、長坂氏作品

長坂氏によるオリジナル家具。自然木や合板などを組み合わせた家具表面を、ピグメント(顔料)を混ぜた透明性の高い樹脂を流し込んでコーティングすることで、日常的に使いやすいフラット面を実現するとともに、その凹凸による樹脂量の違いにより均一ではない(ムラのある)味わい深い表情を獲得。

参加者からの声(アンケートから)

色についての率直な考え方や選定の仕方など、とても興味深い話が聞けました」
(インテリアデザイン・男性))

「色と素材」というテーマが興味深かった。
1時間では短くもう少し深く聞いてみたかったです
(デベロッパー・女性)

“色”をどう捉えて何を基準に使うか。皆さんそれぞれ考え方が違って面白かった
(無記載・女性)

パネリストの人柄が滲み出てくる良い雰囲気のトークセッションでした。
会場も堅苦しくなく、とても参加しやすかったです
(インテリアデザイン・女性)

コーディネーターの進め方・まとめ方にアタマが刺激を受けました
(メーカー・男性)

タイムリーな会場で、目に見えないパワーを感じることができました
(インテリアデザイン・女性)

若いクリエイターの力を感じました
(インテリアデザイン・男性)

同世代の三者の“色”に関する考え方が似ているようで決定的に違っているところがとても興味深かったです
(インテリアデザイン・男性)

AGCの商品PRではなくパネリストたちの思考がメインに聞けたことが良かったです
(建築設計・男性)

今の社会とデザインとのリンクが感じられました
(インテリアデザイン・男性)