防災・防犯

窓ガラスは、風雨を防ぎ、光線や視線を通す建物の大事な部位ですが、一方で台風や暴風による飛来物によって割れたり、空き巣犯などによって割られたりする可能性がある部位にもなり得ます。これらの自然災害や人災に備え、防災・防犯の機能を持つガラスを選ぶことは重要です。

防災安全合わせガラス

防犯防災ガラス断面図

板硝子協会は、昨今頻発している様々な自然災害をふまえて、よりわかりやすく一般消費者の皆様に安全で安心な生活を提供するために、防災性能の起因となる中間膜の厚みの違いによって呼称を以下の通り明確にしています。
「防災安全合わせガラス」は、台風、地震、人体のガラス面への衝突事故に対して高い安全性を発揮し、被害を最小限に抑えることができます。

  • ※「防災安全合わせガラス」は板硝子協会の会員であるAGC(株)、日本板硝子(株)、セントラル硝子(株)が製造する合わせガラスの共通呼称です

災害の種類に対する有効な合わせガラス品種(膜厚)

表:光学的性能・熱的性能

  • 防災安全性
  • 防犯性

防災安全性

防犯防災ガラス断面図

防災安全性を確保するためには、次の4つの機能をもつことが求められます。

  1. 耐貫通性
    台風・暴風による飛来物や、地震時の衝突物が貫通しにくい
  2. ガラス飛散防止
    強力な特殊フィルムの接着力で、ガラス破片の飛散を抑制できる
  3. ガラスが窓枠から抜け落ちにくい
    被災後も、継続して部屋を使用できる
  4. “常時”防災安全性を発揮
    いつどこで発生するかわからない自然災害に対する常時の備え


合わせガラスタイプの<ラミセーフシェルター>、合わせ複層ガラスタイプの<サンバランスシェルター>などを防災安全性を有する商品を準備しております。

イラスト:大型台風・暴風・大地震に備える

防犯性

防犯ガラスの基準には次の2つがあります。

■防犯性能の高い建物部品目録(CP認定品)
 警察庁や国土交通省、経済産業省、民間団体などで構成された「防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」で定めた建物部品別の防犯試験に関する細則に基き、防犯性能の高い建物部品を商品ごとに認定しています。
ガラスの場合は、ガラスを破る主な手口である「こじ破り」「打ち破り」「焼き破り」の3方法すべてに対し、決められた条件をクリアした商品です。

■ガラスの防犯性能に関する板硝子協会基準
 ガラスを防犯性能に応じてグレード分けした基準です。こじ破り(P1K~P3K)と打ち破り(P1A~P5A)を対象としており、P2A以上かつP2K以上の基準を満たすものを上記2つの対象手口に対して防犯性能が期待できるガラスとします。

防犯ガラスには、<ラミセーフシェルター>、<ラミセーフセキュリティー>、<クールベール>などがあります。

グラフ:住宅対象侵入窃盗の侵入口/空き巣の侵入手段